地震活動1000回以上、年間発生回数を半月で...熊本地震

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気象庁 青木元地震津波監視課長
気象庁 青木元地震津波監視課長 全 3 枚 拡大写真

「今回のような地震活動があるということは、初めて認識した」
気象庁青木元地震津波監視課長は、28日の会見後に思わずこうつぶやいた。

熊本地震の一連の活動は震度1以上の体に感じる地震が1009回(28日16時現在)。全国で起きた昨年1年間の震度1以上の地震は1842回。熊本地震は余りに多過ぎて実感を伴わないが、それがわずか半月の間に熊本県と大分県の一部で起きたことを考えれば、いかに異常かがわかる。熊本、阿蘇、大分と3つの地域にまたがり、最大震度7~6弱という非常に強い揺れを何度も繰り返した。内陸・沿岸に発生した過去の記録で、類似する地震を見つけるのは難しい。

注意喚起も微妙に変化した。これからの地震発生で「少なくとも1週間余震に注意」という明示が消えた。

「14日の発生当初は地震は、本震余震型で推移するだろうと考えて1週間程度震度6弱程度の地震への注意を呼びかけていた。その後16日に大きな地震が発生して、それ以降は本震余震型に当てはまらないと、余震発生確率も発表していない。期間は明示できないということで、本日はお知らせした」(青木氏)

揺れは徐々に小さくなっているが、震度1以上を計測する日ごとの回数は16日の202回をピークに25日に24回まで減少したが、ここ数日は再び上昇傾向にある。気象庁は今後大きな揺れが起きる可能性に注目する。

「新潟県中越地震では、10月の発生から2か月ほどたった12月に震度5弱を観測する地震が起きている。油断せずに備えてほしい」(同上)

新潟中越地震は熊本地震までは、内陸・沿岸の発生で95年以降、最も地震活動が活発だった地震だ。熊本地震はその揺れを数日で超えてしまった。大型連休中ボランティアに入る人も「強い揺れが起きることの心構えや備えをして行動、生活していただくことが重要。雨が降る時には気象情報に十分注意してほしい」と、青木氏は話す。

《中島みなみ》

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