【BASFカラートレンド16】ブルー系、多面性のあるカラーがトレンドに

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BASFが今年もカラートレンド予測を発表
BASFが今年もカラートレンド予測を発表 全 8 枚 拡大写真

BASFジャパンは世界の自動車のカラートレンド予測を発表した。これはアジア太平洋、欧州及び北米各地域の2から3年先の予測で、毎年発表されているものだ。今回発表された全体のコンセプトは“パララックス”であるという。

BASFジャパンコーティングス事業部カラーデザインセンターアジア・パシフィックチーフデザイナーの松原千春さんによると、「ひとつのものを2つの異なる視点から見たときの、見え方の違いを表している」という。その例として、「デジタルとリアルの経験や、良し悪し、善悪でも見方を変えると深く理解できることなどから、新しい発想につながっていくことだ」と説明。

また、社会においても欧州では移民の問題、日本では男女の雇用均等などこれまで別々だったものが、視点を変えることによりその境界が曖昧になり、ボーダーレスになることなどを踏まえ、今回のコンセプトが作られた。これをもとに、グローバルとして2つ、アジア太平洋、欧州、北米独自で各1つずつの合計5つテーマが作られ、そこから具体的なカラーに落とし込まれ、今回は65色が提案された。

それらカラーについて松原さんは5つの特徴を挙げる。ひとつは「ブルー系が多くあることだ」。これは昨年もブルーがトレンドになると紹介されており、その傾向が強調されてきた結果だ。次に、パララクックス、多面性がコンセプトであることから、「一色のカラーでも2つ以上の色相、色味が見える、多色に変化するカラーが各地域から出ている。これは、混沌とした複雑な状況から新しく出てくるクリエイティビティ、創造性を表現している」と松原さん。

3つ目の特徴は、「全体にどんよりしたイメージの中に、鮮やかみのある色がいくつか見られる。これは混沌とした世の中だからこそ、クリエイティブなこってりとしたカラーの中で、強めの鮮やかな色は、変化していくエネルギーを表現している」という。

最後は、「とてもシルキーで粒子感のあまり目立たない色合いと、ソリッドのようなとてもフラットなのっぺりとしたような意匠がある。その一方で荒いガラスフレークを使用したようなカラーがある。この粒子感のトレンドは細かいほうはより細かく、荒いほうはより荒くという両極端にトレンドが動いており、両方ともグローバルトレンドとして存在している」と全体の傾向を語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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