【メルセデスベンツ GLA 試乗】安心感、快適性に磨きがかかった…島崎七生人

試乗記 輸入車
メルセデスベンツ GLA180スポーツ
メルセデスベンツ GLA180スポーツ 全 6 枚 拡大写真

聞けば『GLAシューティングブレーク』以降、“Aクラス系”の社内コードが変更になっていたという。『Aクラス』自体は2015年11月に改良モデルに移行したが、『GLA』もとくにアナウンスがなかったものの、最新モデルはしっかりと進化を遂げている…のだった。

試乗車は「GLA180スポーツ」。122ps/20.4kg-mの性能の1.6リットルターボ搭載のFFモデルだ。何はともあれ走らせて実感したのは、ボディ剛性が初期のころより明らかに上がっている点。なのでGLA250 4MATICと同数値の10mmローダウンされたサスペンションが、より精緻に乗り味と運動性能を作り出していて、ステアリングも「ダイナミックセレクト」で“Comfort”を選んでちょうどいいくらい(“Sport”では相当シャープな印象)だった。走行中のクルマ全体の質感も当然上がって感じられ、音、振動の小ささは、18インチ大径タイヤのサイズや重さを意識させない上質さだ。

乗り味もよりなめらかでフラット感が増して感じられた。ジワリと沈み込んだ姿勢を保持するコーナリングも安心感が高い。動力性能は必要にして十分といったところだが、7速DCTのショックが皆無の変速も磨きがかかった。100km/hは7速で2000rpmを少し切り、窓を閉め切った状態での静粛性が高い。試乗中の燃費は、神経質に省燃費を意識せず走らせて13.1km/リットルほどだった。

SUV仕立てのライバル車と並ぶと、運転ポジションは低め。比較的手頃なボディサイズにより、日常的な使い勝手もいいし、コンパクトだが存在感のあるデザインがこのクルマの“心強さ”をアピールしていることは、3日ほどの試乗を通じて十分に理解できた。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 第3世代e-POWERの日産『キャシュカイ』が無給油で英国縦断! その実力に日本導入への期待高まる
  2. 販売わずか3年の希少車種、「角目」のいすゞ『117クーペ』【懐かしのカーカタログ】
  3. 「本当に世に出るとは」わずか1トンの車体に800馬力V12を搭載、「超アナログ」なスーパーカーにSNS沸く
  4. 【日産 ルークス 新型】「ルークスはパイクカー」開発デザイナーが立ち返った“軽ならではのデザイン”とは
  5. ブラバスがロールスロイスSUVをカスタム! ワイドボディに700馬力の12気筒ターボ搭載
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る