【レクサス LX 試乗】何とも古くさい乗り心地は価格に見合うのか…松下宏

試乗記 国産車
レクサス LX570
レクサス LX570 全 11 枚 拡大写真

レクサス『LX』が3代目モデルにして初めて日本でも発売された。「LX570」は『ランドクルーザー200系』のレクサス版だ。アメリカでは80系や100系の時代からLXが存在していたが、日本は3代目の後期モデルとなるLX570が初めてである。レクサスブランド車らしい高級感にあふれたクルマだ。

【画像全11枚】

フロントに大きなスピンドルグリルを持ち、堂々たるサイズのボディと合わせて圧倒的な存在感を表現する。全長は5mを超え、全幅は2mに近いのだ。タイヤも275/50R21という巨大なサイズを履いている。車両重量も2730kgというとてつもない数字である。

インテリアは一段とラグジュアリーだ。専用にデザインされたインパネなど、ランクル200系とは明確に差別化された室内空間が作られている。セミアニリンの本革シートが採用され、2列目にもパワーシート、3列目は電動格納式といった具合にラグジュアリーな装備や仕様が満載である。

パワートレーンはベースのランクル200系とは明確な違いがある。LX570の名前が示すように、V型8気筒エンジンは5.7リットルの排気量を持つ。電子制御ATも6速ではなくて8速が組み合わされている。

277kW/534N・mの余裕の動力性能を発生するエンジンは吹き上がりのスムーズさはともかく、低速域から大トルクを発生するので、8速ものギア段数が必要なのかと思えるほどだ。オンロードでは余裕のトルクで静かで快適な走りが得られる。静粛性についても高いレベルにある。

乗り心地に関しては、何とも古めかしい印象だった。3代目LXは2007年に発売されたクルマで、そもそも基本設計が相当に古くなっている上に、トラック系のシャシーにボディを乗せているので、どうにもならないくらいに乗り心地が良くないのだ。

路面がフラットな舗装路ではともかく、ちょっと路面が荒れたところや、段差や突起を乗り越えるシーンでは、完全に馬脚を現す感じになる。1000万円を超えるクルマでこの乗り心地はないだろうと思わせるような走行フィールだ。

走行モードはエコからスポーツ+まで5段階が設定されているが、コンフォートを選んでも乗り心地は快適とはいえないものだった。後輪のサスペンションがトレーリングリンク式であることや前述の21インチタイヤなども影響していると思う。

LX570には、路面に合わせてパワートレーンの制御を選択できるマルチテレインセレクトや、最新の安全装備であるレクサス・セーフティシステム+など、充実した運転支援装備を備えている。ただ、それで1100万円という価格に見合うクルマかどうかは微妙なところである。

■5つ星評価
パッケージング:★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★
オススメ度:★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

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