ヤナセオートシステムズ、環境対策を強化…全BPセンターで水性塗料を使用

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ヤナセオートシステムズ(WEBサイト)
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ヤナセのグループ会社で輸入車アフターマーケット事業を展開するヤナセオートシステムズ(YAS)は5月30日、すべての内製BP(板金・塗装)センターで水性塗料を使用し、環境対策を強化すると発表した。

YASは、6月1日から全国9か所の内製BPセンターで使用するボディ修理・補修用の塗料を、シンナーの希釈が必要な溶剤塗料から、環境負荷が少ない水性塗料に切り替える。

欧米・アジアのBP工場では、気候変動などに悪影響を及ぼす揮発性有機化合物(VOC)削減のため、水性塗料が導入されている。しかし日本ではVOC規制が努力目標にとどまっているため、国内BP工場では、水性塗料の導入が進んでいない。

ヤナセの塗料水性化への取り組みは2007年4月、デュポン(現・アクサルタコーティングシステムズ)との協力によりスタート。しかし当時の水性塗料では、ヤナセが要求する品質水準の安定的な達成や施工技術のノウハウ確立が困難だったため、当初目標の「2010年に水性化率100%」を実現できないまま、取り組みが中断していた。

その後、2011年からアクサルタコーティングシステムズの水性塗料も第3世代に進化し、施工・仕上がり時の品質も大幅に改善したことから、YASは塗料水性化の再挑戦を決定。2012年1月に「BPセンター戸田」で取り組みを再開し、そこで得た施工ノウハウを独自の研修プログラムとして構築し、トレーニング手法をマニュアル化した。さらに調色配合のデータベース(DB)を全9工場で共有することで作業品質の改善を図った。

2015年には、内製BPセンターの全作業担当者に水性塗料施工トレーニングを実施しつつ、全BPセンターに水性塗料と対応機器類を配備し、導入に向けた体制を構築。その結果、2016年4月に一部の特殊塗装を除いた水性化率がほぼ100%に達し、6月1日から全面的に水性塗料に移行することを決定した。

YASは今後、全国約230か所の契約BP工場の塗料水性化を推進。その実現に向け、アクサルタコーティングシステムズと協働し、全国の内製BPセンターでのトレーニング、全国の内製BP工場に契約BP工場の作業担当者を受け入れる職場内訓練、内製BP工場で蓄積した調色配合DBの提供などを実施して、塗料水性化をサポートしていく。

《纐纈敏也@DAYS》

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