【IEOY16】今年のエンジンはフェラーリ、3.9リットル・ツインターボ付きV8エンジン

自動車 ビジネス 企業動向
インターナショナルエンジンオブザイヤー2016
インターナショナルエンジンオブザイヤー2016 全 6 枚 拡大写真

「インターナショナルエンジンオブザイヤー」は、現在、発売されているエンジンを対象に、世界31カ国から選出された63人の審査員によって選考される。

英国の「Engine Technology International」 によって運営されており、公平性を重視してスポンサーシップをとらず、審査員はボランティアで参加。委員会も設置されない。結果は、審査員たちの評価による点数のみで決定される。

今年も恒例の授賞式は、シュトゥットガルト空港に隣接するメッセ会場にて開催される「エンジンエキスポ」にて行われた。「ニューエンジン」、「グリーンエンジン」、「パフォーマンスエンジン」、「サブ 1リットル」、「1~1.4リットル」、「1.4~1.8リットル」、「1.8~2リットル」、「2~2.5リットル」、「2.5~3.0リットル」、「3~4リットル」、「4リットル以上」の11のカテゴリーごとに最優秀エンジンが選ばれたのち、全カテゴリーを総合しての「インターナショナルエンジンオブザイヤー」が発表される。

今年、最大の話題はフェラーリ『488』に搭載される新型3.9リットル・ツインターボ付きV8エンジンが「ニューエンジン」、「パフォーマンス」、「3~4リットル」の3冠に加えて、6.3リットルV12エンジンが「4リットル以上」で1位に輝いた。さらに、3.9リットル・ツインターボ付きV8エンジンが331ポイントを獲得して、すべてのエンジンを総合しての「インターナショナルエンジンオブザイヤー」に輝いた。

総合での2位は278ポイントを得たBMW『i8』に搭載される1.5リットルPHVユニットが獲得し、ポルシェ『911』シリーズに搭載される3リットル6気筒水平対向ユニットが267ポイントを得て僅差で3位となった。

アワードの創設者であり、UKIPメディア&イベントのCEOを務めるトニー・ロビンソン氏は、フェラーリがこれほど多くの賞を獲得したことに驚きを見せながらも、その理由を次のように分析する。

「1999年のアワード誕生から昨年まで、BMWが58の最多受賞を誇っている。続くフォルクスワーゲン/アウディが33の受賞となっている。BMWやフォルクスワーゲン/アウディのようにカバー領域が広いブランドが受賞数で勝るのに対して、フェラーリは所有するエンジンの絶対数が少なく、カバーする排気量の領域も狭い。にもかかわらず、過去に12回もの受賞を果たしている」。

なお、「グリーンエンジン」は2年連続でテスラ『モデルS』に搭載されるEVユニットが受容し、「サブ 1リットル」では、フォード『フィエスタ』や『エコスポーツ』に搭載される998cc直3エンジン、「1~1.4リットル」ではプジョー『308』を始め、PSAグループの幅広いモデルに搭載されるターボ付き1.2リットル直3エンジンが、それぞれ1位を受賞した。「1.4~1.8リットル」では、BMW『i8』に搭載される1.5リットルPHVユニットが圧倒的な強さで連続受賞を果たした。このクラスはBMWの1、2フィニッシュで、BMWの1.5リットル直3ユニットが2位につけている。

「1.8~2リットル」では、メルセデス・ベンツAMGの最小ユニットであるターボ付き2リットル直4ユニットが1位となった。「2~2.5リットル」ではアウディのスポーツモデルに搭載されるターボ付き2.5リットル直5ユニットが、2位のポルシェ『917 ボクスターS』に積まれる新型ターボ付き2.5リットルエンジンを抑えての1位を獲得した。総合でも3位を獲得したポルシェ 911シリーズに搭載されるターボ付き3リットル水平対向6気筒ユニットが、「2.5~3リットル」での1位を獲得している。

《川端由美》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 真夏のダッシュボードが20度以上低下!? 驚きの遮熱サンシェード新時代[特選カーアクセサリー名鑑]
  2. 新タイヤメーカー「TIRE FROG」設立、第1弾「ヤンキー701」は7月7日発売
  3. 『アトレーRS』ベースで力強い走り! 軽キャンピングカー「HAPPY1 Turbo」585万円で発売
  4. 地面が光る「埋込型信号」が日本初導入、「横断歩道がわかりやすくなった」効果に期待
  5. メルセデスベンツの新型高級ミニバン『VLE』、プロトタイプの写真を公開
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  2. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  3. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  4. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  5. トヨタや京大、全固体フッ化物イオン電池開発…従来比2倍超の容量達成
ランキングをもっと見る