地面が光る「埋込型信号」が日本初導入、「横断歩道がわかりやすくなった」効果に期待

「スマートシティ推進EXPO」に展示されたアトラス埋込型信号機の「埋込型信号」
「スマートシティ推進EXPO」に展示されたアトラス埋込型信号機の「埋込型信号」全 8 枚

歩行者の安全対策として、日本初となる地面に埋め込まれた信号機「埋込型信号」が大阪府守口市の大枝公園に設置された。

地面が光る「埋込型信号」

この日本初の信号を開発・提供したのは、2023年5月に設立されたばかりの大阪の企業「アトラス埋込型信号機」。交通インフラの未来を見据え、「安全性」「視認性」「景観性」を兼ね備えた新しい交通サインの形として、国内導入第一号を実現した。

この信号は従来の「縦型」「吊り下げ型」とは異なり、地面に埋め込まれたLEDラインが黄色で点灯し、歩行者に注意を促す全く新しいスタイルだ。信号機が設置できないような狭い場所などにも設置できるメリットがある。交通信号機の補助的な役割を担い、子供や高齢者など目線が下向きな交通弱者に対して有効な次世代型ソリューションとなっている。

日本初となる「埋込型信号」が大阪府守口市の大枝公園に設置日本初となる「埋込型信号」が大阪府守口市の大枝公園に設置

今回設置されたエリアは、高齢者や子どもの通行が多く、また休日は交通量の多い横断歩道として知られている。歩行者にとっての視認性を高め、ドライバーにも注意を促すことで、より多くの人が安心して通行できる環境づくりを目指している。

海外では今後のスタンダードとして、韓国で普及が加速している。韓国警察庁のデータによると、床型歩行信号表示装置の設置数は2022年の3078台から2025年には1万3718台(累積)へと増加し、同時に赤信号残り時間表示装置も1500台超に到達するなど、交通安全補助装置全体の普及が進んでいる。

さらに仁川市で実施された調査によると、床型歩行信号機の設置により、自動車と歩行者の事故頻度が全体で13.2%、スクールゾーンでは24.4%低減したとの報告もあり、実証結果に基づいた安全対策として注目されている。

今回、埋込型信号が設置された守口市の市民からは「公園と公園の間だから、よく子どもが飛び出したり、車もスピードが早くていつもドキドキしていた。すごく明るくて良いと思う」「これだけ明るいので、ドライバーも横断歩道があるなとわかりやすくなった」といった好意的な声が聞かれたという。

「スマートシティ推進EXPO」に展示されたアトラス埋込型信号機の「埋込型信号」「スマートシティ推進EXPO」に展示されたアトラス埋込型信号機の「埋込型信号」

オレンジと白に輝くLEDラインが夜間でも視認性を確保し、歩行者にもドライバーにも直感的に伝わる光の信号となっている。現段階では従来の信号機に置き換わるものではなくあくまで補助的な役割だが、今後はカメラやAIを組み合わせた監視機能や路車間通信などとの連携を見据えており、都市環境における新しい交通安全ソリューションとして期待される。

アトラス埋込型信号機の「埋込型信号」は、7月2日に東京ビッグサイトで開幕した「自治体・公共Week 2025」内の「第5回 スマートシティ推進EXPO」にて展示されている。

《森脇稔》

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