【AIR & BUS】赤線とキハ40の残照…レンタサイクルで伊勢市ディープを彷徨う

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桜新道踏切でレンタサイクルを降り、伊勢市駅などを眺める(AIR & BUS成田発伊勢行きツアー)
桜新道踏切でレンタサイクルを降り、伊勢市駅などを眺める(AIR & BUS成田発伊勢行きツアー) 全 40 枚 拡大写真

成田からLCCでセントレア、高速バスで伊勢湾をぐるっと走って伊勢市へ。高速バスを下車し、「外宮と内宮を結ぶ最古の道」といわれる古市参宮街道を歩いたあと、伊勢市駅前でレンタサイクルを借り、下町風情ただよう新道や宮町、高柳を走る(写真40枚)。

江戸時代のお伊勢参りの面影を残す、麻吉旅館、油屋跡、備前屋跡などを愛で、伊勢市駅へ。駅舎に隣接する手荷物預かり所の窓口で、レンタサイクル(4時間500円)を借りるか、トヨタ車体の超小型EV『コムス』(6時間2160円)に乗るかで迷っていた。

「どこを走る?」とスタッフに聞かれ、「伊勢市のディープな下町を走りたい」と伝えると、「内宮や外宮を背にして、もっと北に走ってみるといいかも。新道商店街とか、高柳商店街とか、宮町とか。そのあたりはガイドブックにはあまり載ってないし、自転車で行ける」と教えてくれた。

15時過ぎ、下校中の中学生たちといっしょにペダルを踏む。月夜見宮から西へと自転車で行くと、アーケードが架かる高柳商店街にさしかかる。この日はちょうど、百年夜店イベント「第100回 高柳の夜店」の初日で、わた菓子やお好み焼きなどに並ぶ子どもたちの姿があった。

大正時代から続くこの高柳の夜店は、7月3日までの1・6・3・8と毎週土曜日、夜店やイルミネーション、鉄道模型体験運転、プラモデルコンクールなどでにぎわう(17~21時)。また、この商店街から1kmほど離れた地に横浜ゴム三重工場があることから、7月3日には「横浜ゴム・レーシングカー展示」が行われるという。

高柳から近鉄山田線の宮町駅へと自転車を走らせると、昭和の雰囲気ただようスナック街が見えてきた。JR参宮線と県道37号鳥羽松阪線に挟まれたこのエリアは、スナックやパブが軒を連ねる古くからの飲食店街で、「出張客や地元の人で夜な夜なにぎわう一角」という。「宮町名店街」はまるで映画のセットのようだ。

この宮町・新道エリアで待機していたタクシーの運転手は、「もともとこのあたりは“赤線”だった。伊勢市駅のまわわりには、横浜ゴムをはじめ、京セラ(三重伊勢工場)、大興(大湊工場)、キクカワエンタープライズ(本社)、シンフォニアテクノロジー(旧神鋼電機、伊勢製作所)などの工場が集まっていて、さらに真珠加工などの中小の工場も多い。そうした従業員の接待や飲食といえば、だいたいこの宮町・新道」と教えてくれた。

大阪や名古屋と鉄道・道路で結ばれ、東西から出張客や観光客が訪れる伊勢。レンタサイクルを返却し、伊勢市駅に立つと、大阪や名古屋へと向かう近鉄の特急電車や、JRの快速「みえ」の姿があった。数年前の光景と違うのは、国鉄時代に製造されたキハ40系気動車が消え、代わりにJR東海キハ25形が活躍していたことだ。

協力:ジェットスター・ジャパン、ウィラートラベル

《レスポンス編集部》

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