【トヨタ ヴォクシーハイブリッド 試乗】ハイブリッド+エアロ仕様の追加と先進安全装備の拡充に注目…青山尚暉

試乗記 国産車
トヨタ ヴォクシー ハイブリッド ZS
トヨタ ヴォクシー ハイブリッド ZS 全 16 枚 拡大写真

子供やペットを乗せるケースも多いミニバンにこそ、先進安全装備を充実させてほしい…。個人的にはそんな思いもあるのだが、今年初頭、トヨタの主力ミニバン、『ヴォクシー&ノア』に「トヨタ・セーフティセンスC」がやっと設定されたのを機に、あらためてヴォクシーハイブリッドに試乗した。

【画像全16枚】

16年1月の一部改良では、上記の80km/hまでの速度域(警報は140km/hまで)で作動する自動ブレーキを含む「トヨタ・セーフティセンスC」がハイブリッド全車、ガソリン車はV以上のグレードに標準装備されたほか、実は大きな追加設定がある。

そう、以前はハイブリッドを選ぶと標準ボディしか選べなかったのだが、このタイミングでハイブリッドにも待望のエアログレードの「ZS」が設定されたのだ。ハイブリッドは欲しいけれど、カッコいいエアロ仕様が選べないのは残念…と思っていたユーザーに朗報である。

さらに小さなスリ傷を自己修復するクリア塗装「セルフリストアリングコート」をすべての塗装色に採用したのも歓迎すべき点だろう。

さて、『プリウスα』用のものを専用化して搭載するハイブリッドシステムは1.8リットルガソリンエンジンと2モーターの組み合わせで、システム馬力は136ps。

出足はもちろんモーターのみ作動しEV状態だが、プリウスαより大人2人ぶん重いボディーだけに、エンジンは比較的早期に始動。加速性能は80km/h程度までならガソリン車の2リットル、152psとほぼ同等の印象だが、そこから先、特に登坂での加速感はやや緩慢になる。パワーパッケージの燃費重視の設定もその一因だろう。

ヴォクシーハイブリッド+エアロモデル専用16インチタイヤの相性は悪くない。標準の15インチタイヤよりわずかに硬めの乗り心地にはなるものの、ファミリーユースに適切な快適感あるタッチに終始する。フラット感はさらに高まり、クルマ酔いしにくい乗り味とも言えそうだ。

2列目席はベンチ、キャプテンシートの選択が可能だが、お薦めは7人乗り2列目キャプテンシート仕様。ひとつのレバーで前後スライド、そして左右のスライドができ、中寄せし最後端位置まで下げると、身長172cmのドライバー基準でひざ回り空間は51cm~60cm(3列目席格納時)にもなる。ベビーカーを地上約36cmのステップからそのまま乗せることができ、またペットの乗降、乗車も楽々快適だ。

ちなみにその際の2列目席足元のフラットフロアの面積は幅約140cm、奥行き82cmに達する!大型犬2頭でもくつろげるスペースだ。大型犬などペットを自身で乗車させる場合、開口部地上高が50cmとライバルより2~2.5cm広いバックドア側からでも可能。3列目席を片側格納しておくことで、3列目席に座った飼い主のすぐ横で安心してドライブを楽しむこともできるから、シートアレンジ性は文句なし。空から見たようなモニターが車体をグルリと一周する動画画像は、万一、車両の周辺に犬がいても確認でき、安心安全。ペットフレンドリー度もまた抜群と言っていい。

そうそう、ガソリン車とハイブリッドの実燃費差は20~30%。今回、ヴォクシーハイブリッド ZSで東京~伊豆高原を往復したときには(大人3名+犬2頭+1泊分の大荷物、エアコンON)17.0km/リットルもの好燃費をたたき出してくれたのだから、このクラスのミニバンとしては最上の燃費性能ということになるはずだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★
ペットフレンドリー度:★★★★★

青山尚暉|モータージャーナリスト/ドックライフプロデューサー
自動車専門誌の編集者を経て、フリーのモータージャーナリストに。自動車専門誌をはじめ、一般誌、ウェブサイト等に寄稿。自作測定器による1車30項目以上におよぶパッケージングデータは膨大。ペット(犬)、海外旅行関連の書籍、ウェブサイト、ペットとドライブ関連のテレビ番組、イベントも手がけ、犬との快適・安心自動車生活を提案するドッグライフプロデューサーの活動も行っている。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。ムック本「愛犬と乗るクルマ」(交通タイムス社刊)好評発売中。

《青山尚暉》

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