【DS 3 試乗】走り始めたら口元がゆるむ、スポーツシック 6MT…岩貞るみこ

試乗記 輸入車
DS 3 スポーツシック 6MT
DS 3 スポーツシック 6MT 全 12 枚 拡大写真
そもそも、このサイズのMTが楽しくないわけがない。全長3965mm。明らかに小さく、そして軽い。そこに1.6リットル+ターボエンジンが搭載されているのだから、そりゃもう走らせたら、体温が0.5度、心拍数が2割、血圧が3割上がるのである。計ったことないけれど。

右ハンドルとはいえ、アクセル~ブレーキ~クラッチペダルの位置に違和感はない。ただ、クラッチがつながるポイントはちょっと深く、かなり左脚をあげた位置でつながる印象がある。ふつうに走っているぶんにはすぐに慣れるけれど、渋滞の多い日本の街中で走るには、もう少し浅い位置、足をあげたら早めにつながったほうが楽だろうという印象は否めない。

それでも、走り始めたらやはり口元がゆるむ。トルクの出方が自然でソツなく、シフトチェンジしてアクセルを踏み込むごとに、その瞬間から胸がすくような加速感に包まれる。スポーツカーではないし、走り命というクルマでもない。そのあたりをわきまえつつも、期待よりもわずかに速い加速、わずかに大きいトルク感ににやけてしまうのである。路面を蹴ってタイヤが走るときの、ちょっと荒々しいロードノイズも、ヘンにいい子に収まろうとしない感じがあって好印象なのだ。

今回は、フロントグリルまわりのデザインにインパクトがあるシルバーのシャープなラインが加わった。コンパクトカーの多い日本のなかで、フランス車ここにあり的な存在感の出し方。さりげなく目立って違いを見せつけてくれるあたりが、女心をくすぐるのである。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に取材するほか、最近は ノンフィクション作家として子供たちに命の尊さを伝える活動を行っている。レスポンスでは、アラフィー女性ユーザー視点でのインプレを執筆。

《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「未来のクルマができるまで 世界初、水素で走る燃料電池自動車 MIRAI」「ハチ公物語」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。2024年6月に最新刊「こちら、沖縄美ら海水族館 動物健康管理室。」を上梓(すべて講談社)。

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