【DS 4 クロスバック 試乗】このサスペンションの秀逸さときたらどうよ?…岩貞るみこ

試乗記 輸入車
DS 4 クロスバック
DS 4 クロスバック 全 12 枚 拡大写真

標準車の『DS 4』に対し、最低地上高は20mm上がって170mm。けれど、全体的なボディサイズ、及びアイポイントは30mmプラスの、クロスバックである。走り出しは、ロードノイズが静か。車内への音の侵入が少なく、耳への負担がかなり小さい。DS 4はSUV的要素をもったセダンというけれど、SUVで長距離を行こうとするならば、この静かさはかなりありがたい。

そして注目のコーナリング。背が高い=コーナーを曲がるときにロールして頭がひっぱられる。そんな先入観のもとに乗り込むものの、このサスペンションの秀逸さときたらどうよ?ハンドルをきったときの反応のよさもさることながら、その後、自分がきったハンドルの量とクルマの向きの変え具合が見事に一致する。それも、しっとりと。

この「しっとり」が特にポイントが高い。ハンドルの動きとクルマの動きが微妙にずれると、そのぶん、切り足したりもどしたりとせわしなくなり、コーナリングが不得手な私など、いつも気疲れする。けれど、このしっとりさときたら、いちど狙ったところにハンドルを当てるように切っていくと、しっとりしなやかに適切なハンドル量まで誘導してくれるようだ。その見事なことといったら。

もちろん、運転者の上体が遠心で横にふられる量は少なく、視点がふらふらとゆれることもない。こんなに気持ちよくコーナーを走れちゃっていいのかと、自問してしまうくらいである。

デザイン的には、もう少し冒険してほしい気がしないでもない。SUVならさらに、「土」感を出してほしいところだ。せっかくクロスバックとサブネームをつけたくらいなのだから、アウトドア感を全面的に出してほしかったな。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に取材するほか、最近は ノンフィクション作家として子供たちに命の尊さを伝える活動を行っている。レスポンスでは、アラフィー女性ユーザー視点でのインプレを執筆。

《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「未来のクルマができるまで 世界初、水素で走る燃料電池自動車 MIRAI」「ハチ公物語」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。2024年6月に最新刊「こちら、沖縄美ら海水族館 動物健康管理室。」を上梓(すべて講談社)。

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