【DS 3 試乗】ツウ好みの痛快な走り、相変わらず…島崎七生人

試乗記 輸入車
DS 3 Sport Chic
DS 3 Sport Chic 全 9 枚 拡大写真

試乗車はシリーズ最強の1.6リットルターボ+6速MT搭載の“スポーツ シック”。17インチホイールがスゴ味を効かす外観は相変わらず個性があって、オットリとした見た目のシトロエン『C3』とそういえば兄弟車だった…と、事実関係を思い出すのに時間が要るほどだ。

艶やかなカーボン調パネルが目に飛び込んでくるインテリアは、例によってスポーティなムード。標準のオーディオは1DINサイズ、自前のiPod touchをUSB接続してみると表示部のシンボルがiPod classicだったり(けれど再生中のアーティスト名、曲目は表示した)…とやや古風な面はあるが、その分、落ち着いた雰囲気の室内空間とはいえる。

後席は頭上に天井が迫る印象がある。が、特徴的なリヤクォーターウインドの面積の広さに助けられ、視界は十分な広さだ。トランクも深さがあり、このクラスでも実用的なのはヨーロッパ車らしい。

何といっても楽しいのは走りだ。『DS 3』は登場時から、ツウなクルマ好きの心を掴むファンな走りっぷりだったが、165ps/24.5kgmの高性能エンジンをマニュアルで操れるとなれば楽しみは最高潮。操作時の重みとスムースさが適切で両者のバランスがいいシフトとクラッチを使い、低回転がら扱いやすく、ウルトラスムースに吹け上がるエンジンのパフォーマンスを体感するのは実に痛快だ。

ハンドリングは、攻め込むとちょっと爪先立った感触が伝わるのはラテン系らしい。基本的にコンパクトなスポーツモデルならではの敏捷な身のこなしだ。それでいて乗り心地も決して悪くなく、スピードが上がればフラットライドだし、街中でも不快なショックはほとんど実感しない。普段使いにもまったく通用する。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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