【BMW 118d 試乗】コンパクトFRで5ドア、そしてディーゼルという価値…諸星陽一

試乗記 輸入車
BMW 118d
BMW 118d 全 10 枚 拡大写真

BMWの『1シリーズ』に待望のクリーンディーゼルエンジンが搭載。期待以上のよさを示してくれた。

【画像全10枚】

ジワジワとクリーンディーゼルエンジン搭載車を増やしているBMW。ついに1シリーズにもその波はやってきた。ディーゼルエンジンは低回転から高トルクを発生する特性で、トラックやバスなど大きなクルマでの採用はポピュラーな存在。欧州ではコンパクトモデルでの採用も多い。日本でもかつてダイハツが小型車の『シャレード』にディーゼルエンジンを搭載したことがあるが、近年の規制をクリアできる小型ディーゼルエンジンはあまりなく、国内の乗用車ではSUVを除くと『デミオ』しかない。

1シリーズはBMWのラインアップのなかでもっともコンパクトなモデルで、駆動方式はFRを採用する。コンパクトボディ、FR駆動方式とディーゼルエンジンの組み合わせはありか? なしか? 答えは「あり」だ。「118d」に搭載されたエンジンは2リットルのターボ仕様。車名の118dは、1シリーズの1.8リットルレベルディーゼルを表している。従来18の部分は実際の排気量よりも大きい(一部は同一)数値となることが多かったが、118dでは小さい数値となっている。

エンジンのトルクフィールはディーゼルらしいトルクフルなもの。以前の「320d」に搭載されていた(このタイミングで320dのエンジンも新しくなっている)のと同様に十分に力強い。そして、従来型エンジンとは比べものにならないくらいに振動、騒音特性が向上している。発進時には若干(気を配っていないとわからない程度)の振動を感じるものの、その先はまったく振動はなし、車内に入ってくる騒音もほとんどない。

ミッションは8速のAT。コンベンショナルなトルコン付きATで、変速ショックは少なく、シームレスでスムーズに変速していく。マニュアル操作時の反応もよく、ディーゼルエンジンのトルク特性とのマッチングもいい。

ハンドリングはシャープな印象。装着タイヤは205/55R16とさほど太くも薄くもないが、ランフラットタイヤを採用するため、乗り心地はちょっとカドがある。昔のランフラットに比べれば格段に乗り心地はいいが、ノーマルタイヤと比べると少し悪い。しかし、万が一パンクしたりした場合はランフラットの恩恵は大きい…どこに妥協点を見いだすか? だがBMWを買うということはイコールその思想を受け入れるということ。これがBMWであり、それがイヤならほかのクルマを選べばいいのだ。

車両本体価格は365万円とBMWというブランドを考えれば比較的リーズナブル。Cセグメントの5ドアハッチバックと考えるとちょっと高めという設定だ。ただし試乗車には約85万円分のオプションがついていた。ACC、バリアブルステアリング、電動シートなどがオプション。欲しい装備を追加していくとそれなりの価格になるのが悩ましい。

コンパクトなFRの5ドアでディーゼルエンジンが選べるという条件を満たすのは希な存在。ジャストマッチという人も多いのではないだろうか。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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