【トヨタ 86 試乗】アクセル操作でリアの制御しやすく、“ファン”なクルマに…諸星陽一

試乗記 国産車
トヨタ 86 改良新型
トヨタ 86 改良新型 全 18 枚 拡大写真

トヨタのスポーツクーペ『86』がマイナーチェンジを受け、富士スピードウェイのショートサーキットを使って試乗会が行われた。

【画像全18枚】

今回のマイナーチェンジではマニュアルミッション車のエンジン出力を200馬力から207馬力にアップ。ファイナルギアレシオを4.100から4.300に変更。エクステリアのエアロパーツ変更。ボディ剛性のアップ。VSCの介入度変更などが行われた。

7馬力の出力アップについては残念ながら体感が難しい。もちろん、アップしているのだからそれなりに感じるはずなのだが…同時にファイナルギアレシオの変更が行われているので、エンジンだけの効果なのかは判別が難しい。ファイナルギアレシオは4.100から4.300と軽くなったためにアクセル操作に対するエンジン回転のレスポンスのよさ、アクセル操作でコントロールできるリヤタイヤの幅が広がっている。

加えてVSCのセッティング変更によって介入加減が絶妙にいい。VSCをオフにしたうえで、MT車はブレーキLSDを非作動とすることも可能。もっともコントロールしやすいのはトラックモードと言われるモードで、適度にVSCがリヤのスライド量を調整しながらブレーキLSDが効いた状態でコーナリングが可能だ。

試乗車のなかにはプロトタイプとしてブレンボのブレーキシステムが装着されたモデルがあった。このブレンボ車はもちろん、高い制動力を持っているのだが、ブレーキフィールに無理がなく、ノーマルと同じような感覚で使える。そしてなぜか、コーナリングがもっとも扱いやすかった。今回の86にはザックスのショックアブソーバーがオプション設定されているので、ブレンボ車にはそれが装着されているのかと思ったら、それは違った。

なんと逆でブレンボ車はザックスではなく、ノーマルショックだという。今回の試乗車はブレンボ車以外の17インチタイヤ装着車がザックス、16インチタイヤ装着車とブレンボ車(装着タイヤは17インチ)がノーマルだという。答えはホイールにあった。通常の17インチ車は7インチ幅、ブレンボ車は7.5インチ幅のホイールを使っていた。幅広ホイールを使ったことで、タイヤの剛性がアップし、ステアリング切りはじめのコーナリングフォースの立ち上がりがシャープでクイックになったというわけだ。

メーター内には新たに液晶モニターが追加され、前後左右のGを表示するGモニターやデジタルクロノグラフ、パワー&トルクカーブなども表示されるようになり走りを楽しめる要素が増えた。また、ステアリングデザインも新しくなり、直系は362φとなった。このステアリングも握りやすく、操作性がいい。

ブレンボのオプション価格が発表されていないので、なんとも言えないがブレンボとザックス、オプションをどちらか1つしか選べないという状況で悩んだらブレンボをおすすめする。ただ、ザックスは4本で5万4000円(税込み)だが、ブレンボはホイールとセットになりそうなので、もう少し高めの価格が予想される。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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