【SUPER GT】来季“予備予選”の可能性…GT300でエントリー増加の場合

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来季のGT300クラスはさらに台数が増える可能性もあるようだ。
来季のGT300クラスはさらに台数が増える可能性もあるようだ。 全 8 枚 拡大写真

国内最高峰レースシリーズの「SUPER GT」で、来季は予備予選(的なもの)が実施される可能性が出てきた。現段階ではあくまで可能性の話だが、7日、今季第5戦開催中の富士スピードウェイにおける定例会見で、シリーズ運営団体「GTA」の坂東正明代表がこの件に言及している。

予備予選というと、かつて1990年前後のF1で実施されていたものが思い起こされるところだが、これは多すぎる参戦台数をコース(やピット施設等)のキャパシティに合わせて絞り込むことを主眼とするシステム。前年下位チームや新規参入チームを予備予選参加対象とするのが一般的だ(その場合、上位チームはシード扱いになる)。

今季第5戦富士のエントリー状況はGT500が15台、GT300が29台で、総計44台。コースのキャパシティに依る“出走枠”は、スポーツランドSUGOが43台、他の国内サーキットが45台というのが原則であり、これまでSUGO以外では出走枠的に出られる、出られないという問題が現実味を帯びることはなかったと記憶している。

だが、観る方にも出る方にも人気高騰中のSUPER GT、来季に向けては海外からの挑戦等も含め、GT300クラスのエントリーがさらに増えるという話も聞こえてきている状況下、いざとなってからの対応では遅い、ということで、坂東代表らGTAが協議を進めている。

対象となるのはGT300クラス。レースウイークの木曜あたりに予備予選(的なもの)を実施し、そこで前年下位チームや新規参戦チームから予選~決勝に臨めるマシンを絞り込むかたちになると見込まれるが、「みんな、仲間なんでね。ルールはルールで必要なんだけど、どう判断していくべきかというところではあります」と、自身も長くプライベートチームを率いていた坂東代表は参戦チームを気遣う心情も吐露している。チームのスポンサー獲得交渉において、予備予選が重要な問題となることは間違いない。

坂東代表は「次の鈴鹿戦(8月末)あたりまでには、どういうものになるか(の大枠)をチーム側に伝えられれば、と考えています」とも語る。チームが来季活動方針を決めやすくするためにも早めの情報提供を、というところだろう。また、逆に「台数がハッキリしないと(規則の詳細は決められない)」という部分もあり、大枠決定を受けたあとは「12月くらいまでに来季の参戦意思を決めていただければ」。確かに、何台落とさなければならないのかが具体的に見えてこないと、ルールの細則は決めにくい。

GTAとしては、参戦チームの一部が他カテゴリーへの鞍替えをすることで“交通整理”が自然に為され、予備予選実施に至らず、ならばそれでよし。厳しい条件でもSUPER GT参戦に価値を見出し、挑戦してくれるならばそれもよし、という心積もりだと思われる。後者の展開になった場合は観る側にとって新たな焦点が増えることになるが、いずれにしても、SUPER GTの予備予選については今後の動きが注目されるところだ。

《遠藤俊幸》

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