【アウディ A4アバント 試乗】未来の技術はこうあってほしいと思える…岩貞るみこ

試乗記 輸入車
アウディ A4アバント 2.0TFSI スポーツ
アウディ A4アバント 2.0TFSI スポーツ 全 8 枚 拡大写真

上品で上質。しっとりして、どこかたおやかな新しさ…それがアウディのデザインイメージだったのに、新型アウディはどことなく古臭い。いや、新しさが感じられない。

新型です!と、胸をはって威張れないというか(威張る必要はないんだけれど)、新しいものを手に入れたわくわく感がしないというか(これは切実な問題)。だから、日本ではすっかり存在意義が問われるセダンは、さすがのアウディといえども、どうもピンとこないのである。

でも、『A4 アバント』は違う。荷物スペースがあるだけで、デザインは行動派へとワンランク格上げされ、実際、テールゲートを開けると、目を見張るほど広い荷物スペースが現れる。思わず、助走をつけて飛び乗り、寝転がりたいくらいだ(しないけれど)。

ホイールベースはセダンと同じ2825mm。高速道路を走らせたときの安定感がすこぶるいい。落ち着いていて、緊張感がほぐれていく。こんなに楽にゆったりと走れるのなら、フロントマスクのデザインが多少、古臭くてもどうでもいいじゃないか、という気さえしてくる。

自動運転技術が盛り上がり、今回も、レーンアシストやパークアシストなどの機能が投入されているけれど、評価したいのは、トンネルに入ると「ライトを点灯するように」とインパネに注意を出したり、自分で設定した速度を超えると警告音を出したり、オービスをキャッチするとカーナビや音で教えてくれたりと、ドライバーの機能を代替ではなく、サポートする機能が盛り込まれていること。

究極の自動運転は完全に自律走行なのかもしれないけれど、ドライバーとしてはこうやって、自分の能力をさりげなく維持させ高めてくれる機能も、ものすごく価値があり、未来の技術はこうあってほしいと思うのである。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に取材するほか、最近は ノンフィクション作家として子供たちに命の尊さを伝える活動を行っている。レスポンスでは、アラフィー女性ユーザー視点でのインプレを執筆。

《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「未来のクルマができるまで 世界初、水素で走る燃料電池自動車 MIRAI」「ハチ公物語」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。2024年6月に最新刊「こちら、沖縄美ら海水族館 動物健康管理室。」を上梓(すべて講談社)。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  2. 車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~
  3. “プチカスタム”でサマードライブの楽しさをブーストアップ![特選カーアクセサリー名鑑]
  4. メルセデスベンツ車だけに特化!走りを静かにする「調音施工」認定店が埼玉県三郷市にオープン
  5. トヨタの大型ピックアップトラックの逆輸入に期待? 新型発表に日本のファンも熱視線
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る