【インドネシアオートショー 16】SUVらしさをブランドの武器に…三菱XMコンセプト

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三菱XMコンセプト
三菱XMコンセプト 全 18 枚 拡大写真

8月11~21日にジャカルタ郊外で開催されている、インドネシア国際オートショー2016(GIIAS2016)。ここで三菱は、スモールMPVを予告する『XMコンセプト』を公開した。

このコンセプトカーは、17年に稼働する西ジャワ州の新工場で生産される新型車を予告するもの。新型車はスモールクラスで3列座席、7人乗りを実現したMPVで、SUV感覚を重視した「クロスオーバーMPV」というキャラクターを標榜。MPVの多用途性に三菱が得意とするSUVの力強さを融合させた、MPV市場にたいする三菱の「明快な回答」だ。

そのスタイリングは、インドネシアをはじめとするASEAN市場で大好評の『パジェロスポーツ』のイメージを踏襲しつつ、第2世代に進化した「ダイナミックシールド」を与えたもの。「三菱がインドネシアの大家族に向けたMPVを作るとこうなる、という提案です」と説明するのは、同社デザイン本部 デザイン戦略・企画部の鶴田康光エキスパート。

ダイナミックシールドの第2世代というのは、中央のグリルを包み込む左右コーナーの面の中に、前照灯を配置するスタイリングのこと。またこうしたフロントエンドの造形イメージが、リアエンドに反復されるのも特徴。15年東京モーターショーの『eXコンセプト』からはじまった表現で、今後の市販モデルにも展開されることになっている。

三菱では明言していないが、XMコンセプトのモノコック形状やパッケージレイアウトはどうやら、来年に発売されるスモールMPVのものをベースにしているようだ。つまりスタイリングはコンセプトカーとして誇張されているものの、基本的なデザインはほぼこのままで市販されるとみていいだろう。

ちなみにXMコンセプトのデザイン開発は、今年4月にデザイン本部長に就任した國本恒博氏が、企画の立ち上げ段階からチェックした初のプロジェクトだとか。このため本部長みずからインドネシアの現地調査に立ち会うなど、力の入ったものだったという。

「標準的なSUVとしてもMPVとしても、どちらでも満足してもらえるはずです」という鶴田エキスパートの言葉からは、SUVやクロスオーバーの力強さがブランド固有の魅力として誇れるもの、という自信をうかがわせる。三菱のクロスオーバーMPV は、ASEANのMPV市場に新しい価値観をもたらすことになるかもしれない。

《古庄 速人》

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