【BMW M2クーペ 試乗】極上のBMWらしさを満喫できる…島崎七生人

試乗記 輸入車
BMW M2 クーペ
BMW M2 クーペ 全 9 枚 拡大写真

試乗車は白いボディ色だったこともあり、一見、プレーンにも見えた。ところが前後フェンダーは専用に張り出させてあり、よくよく観察してみれば 空力を根拠に相応の迫力を身につけていることがわかる。さすが“M”だ。

タイヤはミシュランのPilot Super Sportでサイズは前:245/35ZR19 93Y、後:26535ZR19 98Y。車重は1580kg(前/後=820/760kg)。ブレーキは前/後=対向4ピストン/対向2ピストンで、前後ともアルミ製ハブにドリルドディスクの組み合わせ。搭載エンジンは3リットルの直6ターボで、7速のダブルクラッチトランスミッションとの組み合わせで370ps/47.4kgmの性能を発揮する。

ともあれ走らせてみると、第一印象は「なんてコンフォートなのだろう!」だった。洗練された最新の“M”だから当然とはいえ、出足から気骨はあるが乗り心地は実にスムース。ハードなイメージか!? と身構えていたコチラは見事に裏をかかれたようで、これなら毎日スーパーへ買い物に行き生卵を安心して買って帰ってこれそうだ(生卵は毎日は買わないけれど)。ステアリングも気難しい重さはないし、ブレーキ、アクセルのタッチも自然(“極上の”ではあるが)。ボディサイズも手頃だし「日常使いに1台もらおう」と言える身分につくづくなりたかった…と思う。

が、もう少し走り込んでみれば、洗練度はそのままに、天井知らずのポテンシャルを発揮してくれることがわかる。一般公道の試乗の範囲でも、颯爽とステアリングを切りながら、意のままの走りにクルマが応えてくれるのが楽しめる。ブレーキやシートのタッチが極上であるのもうれしいところだ。

エンジンも胸のすくフィール。まろやかな音と回転フィールを伴いながらレッドゾーンが始まる7000rpm手前まで、どこをとっても味わいがいのある仕事をしてくれる。直6ながらこの軽快感を出しているあたり「ああ、やはりBMWだな」と思わせてくれる。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~
  2. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  3. これで公道走行可能だと? BMW『M2 トラック・パッケージ』がニュルに出現!
  4. 「衝撃の価格」中国メーカーの大型3列シートSUVが話題に!「むしろ経営が心配」の声も
  5. 「復活まじうれし!」「全色欲しい」新型スズキ『GSX-R1000』発表に、SNSは話題沸騰!
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
ランキングをもっと見る