今年5月、徳島県美馬市内の国道438号トンネルで居眠り運転を原因とする対向車との衝突事故を起こし、4人を死傷させた同市の市長職にあった75歳の男について、徳島県警は1日、自動車運転死傷行為処罰法違反(過失致死傷)容疑で書類送検した。
徳島県警・美馬署によると、問題の事故は2016年5月5日の午後4時15分ごろ発生している。美馬市美馬町付近の国道438号・三頭トンネル(全長2648m、片側1車線の直線区間)を走行していたワゴン車が斜行するようにして対向車線側へ逸脱。対向車線側を順走していた軽乗用車と正面衝突した。この事故で軽乗用車側の3人が死傷。ワゴン車の同乗者1人も重傷を負っている。
ワゴン車を運転していたのは、美馬市の市長職にあった75歳の男(当時/事故から10日後に辞職)で、自身も負傷している。事故当時は私用で外出した香川県高松市から戻る途中だった。聴取に対しては「疲れから居眠りをしてしまったようだ。衝突の直前に対向車線へはみ出していることに気づいたが、運転操作が間に合わなかった」などと供述していた。
警察では居眠り運転が原因で事故につながったと判断。4人死傷という重大な結果を鑑み、検察に起訴を求める「厳重処分」の意見書を付けた上で、自動車運転死傷行為処罰法違反(過失致死傷)容疑で書類送検した。