【アウディ TechDay 16】スワームインテリジェンスから見えてくる、自動車社会の未来

自動車 テクノロジー ITS
モデルカーによる、スワームインテリジェンスの実演
モデルカーによる、スワームインテリジェンスの実演 全 10 枚 拡大写真

ドイツの高級車ブランド、アウディは、ドイツ・ミュンヘンにおいて「TechDay」というイベントを報道陣向けに行った。アウディの最先端技術を披露するイベントで、様々な国から訪れた報道陣を相手に、次々と最新技術が紹介された。

今回紹介された「スワームインテリジェンス」のスワームとは英語でハチなどの「群れ」を意味し、これは大きなグループの複合的な情報を共有、利用するシステムを指している。他のクルマが集めた情報を活用しようという試みで、自動運転の実現には不可欠とも言われている技術だ。

では、具体的にどういうことが可能になるのか?それをわかりやすく展示するため用意されたのが、1/8によるモデルカー。自動的にコース上を走り始めたアウディ『Q5』のモデルカーは、自車に搭載されたセンサーを使い標識などを読み取る。集められたデータは、今回擬似的に併設されたスクリーンで確認することができた。

次に、もう一台のモデルカーが発進。しかしすぐに「事故」で道路上に止まってしまった。この事故データはネットワークですぐにクラウド上の地図に記載され、繋がっているもう1台のクルマは事故情報を事前に知ることができる。この障害物情報を早期に把握することで、適切に対応する(この場合は避けて走行する)ことができるのだ。

最後に路上パーキングのデモを実演。2台のモデルカーがコースを走り、1台のクルマが路上の空き情報を確認。駐車場所を探している別のクルマが、そのデータをもらい、駐車するというものだ。そして最初のクルマが戻ってきて、すでに別のクルマが止まっている場所を把握した上で、自動駐車することに成功した。

このようなシステムはすべてオンライン上で地図データを共有しているからこそ可能になる技術。アウディによると、すでに1年前から70台のアウディ社員のクルマにセンサーが取り付けられてテストが行われており、ヨーロッパのどこを走っているのか地図上で把握できるという。ただ、どのクルマがどこにいるかまでは個人情報保護の観点から、わからないようになっているということだ。

〈取材協力:アウディ〉

《関 航介》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  2. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  3. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  4. 【BYD シーライオン7 新型試乗】全幅1925mmの堂々サイズも「心配無用」、快適性はまさに至れり尽くせり…島崎七生人
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
ランキングをもっと見る