商用車の“自動運転”と“電動化”最新技術を披露…ZF グローバルプレスイベントレポート

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「HDA」は乗用車用を応用したレベル2の半自動運転装置である。レーダーとカメラセンサーが前方の状況を検知し、意図せずに車線を逸脱するとドライバーに警告して「ReAX」による自動操舵で車両をレーン中央に保持。ドライバーは感圧センサー付きのステアリングに常時手を触れていることが求められるが、10秒間以内であれば手離しの自動運転も可能だ。

「HDA」デモ走行の様子

また、「SAFE RANGE」はセミトレーラの後退時のステアリング操作を自動化したもの。操舵は目標物に向けて算出された軌道に基づいて制御され、ZFの新世代AMT「トラクソン」のハイブリッドモジュールに備わるEV走行機能により、モーター力だけで微速で自動走行する。ドライバーは車外から専用のタブレット端末を使って操作する仕組みだ。同システムの特徴は、車両ではなくプラットホームなどの設備側に固定カメラと軌道計算用のコンピュータを備えること。複数の車両にシステムを導入するにはこの方がコスト的に有利という。設備と車両の通信は専用のWi-Fi回線で行われる。

「SAFE RANGE」デモ走行の様子

このほか電動化関連ではエンジンを発電専用として電動駆動化した農業用トラクタの提案とともに、ハブの内側にモーターを組み込んだ電動ドロップセンターアクスル「AVE130」を搭載するEVノンステップバスが試乗に供された。125kWの電動機2基を擁する「AVE130」は今年のIAAでダイムラーが発表するEV大型トラックの習作「アーバンeトラック」にも採用されるなど、今般進捗が期待される大型車のEV化やハイブリッド化に一役を担うことになりそうだ。

電動駆動化したトラクター

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《多賀まりお》

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