【VW ゴルフGTE 試乗】“GTEボタン”が示すハイブリッドの使い道…鈴木ケンイチ

試乗記 輸入車
VW ゴルフGTE
VW ゴルフGTE 全 7 枚 拡大写真

ほとんどのプラグインハイブリッドカーは、「EVモード」「ハイブリッドモード」を選択できるようになっている。VW『ゴルフGTE』も同様でありEVモードを選択すれば、最高出力80kW(109ps)/最大トルク330Nmのモーターでの走行が可能だ。

正直、ゴルフクラスの寸法であれば、このモーターの出力だけでも十分にキビキビ走ることができる。EV走行のまま130km/hまで走れるし、航続距離は最高50kmほど。EVのゴルフとして、静かで力強く、快適な走りを楽しむことができる。ハイブリッドJC08モード燃費23.8km/リットルも悪くはない数字と言えるだろう。

しかし、ゴルフGTEには、もうひとつ「GTEボタン」が用意されている。これが、このモデルの最大の特徴ではないだろうか。

このボタンを押すと、最高出力110kW(150ps)の1.4リットル直噴ターボのTSI(R)エンジンが目覚めて、駆動はエンジン主体となる。もちろんモーター駆動よりも走りはキビキビと力強い。しかし、キビキビはこれで終わりではない。その状態でアクセルを深く踏み込むと、エンジンの力にモーターの力がプラスされ、目の覚めるような強烈な加速を味わえる。エンジンの力にモーターをプラスして、1+1=2のパワーを楽しめるのだ。

日本のハイブリッドのほとんどはエコ/省燃費志向だ。しかし、ハイブリッドは他にも使い道がある。それが「運動性能を高める」であり、ゴルフGTEはそちらの方向でハイブリッドを利用していたのだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★

鈴木ケンイチ | モータージャーナリスト(日本自動車ジャーナリスト協会会員)
新車のレビューからEVなどの最先端技術、開発者インタビュー、ユーザー取材、ドライブ企画まで幅広く行う。特に得意なのは、プロダクツの背景にある作り手の思いを掘り出すインタビュー。

《鈴木ケンイチ》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  2. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  3. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  4. 【BYD シーライオン7 新型試乗】全幅1925mmの堂々サイズも「心配無用」、快適性はまさに至れり尽くせり…島崎七生人
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
ランキングをもっと見る