【BMW X5 xDrive40e 試乗】大柄ボディSUVとしては優れた環境性能…松下宏

試乗記 輸入車
BMW X5 xDrive40e
BMW X5 xDrive40e 全 17 枚 拡大写真

『X5 xDrive40e』は、BMWが『i8』に続くプラグインハイブリッド(PHEV)として設定したモデルだ。これに続いて様々なPHEVが登場している。

【画像全17枚】

上級のSUVであるだけにボディは大きい。全長が4910mm、全幅は1940mmでドアミラーを含めると2mを超える。最小回転半径も5.9mと大きいから、狭い場所での取り回しには苦労する。日本向きのクルマとはいえない。

着座位置が高めなのはSUVらしい部分で、これによって前方視界が開けるので比較的運転はしやすい。ただ、大きなボディで運転のしにくさを感じることの方が多いだろう。

内外装のデザインは、標準車と変わらない仕上がりだ。外装は車名や専用のeDriveのエンブレムが装着されるのが相違点だ。内装はメーターパネルの表示が異なるものの基本的な操作系は標準のX5と同じである。

試乗車には、エクステリア、インテリアとも、デザイン・ピュア・エクセレンスと呼ぶオプションが装着されていた。ドレスアップ用のオプションで、合計すると50万円近い金額だ。

搭載エンジンは直列4気筒2.0リットルの直噴ターボ仕様。これに電子制御8速ATと一体化した電気モーターが組み合わされる。モーターを組み合わせるので、エンジンは2.0リットルの直噴ターボで十分なのだ。

エンジンの動力性能は180kW/350Nmの実力で、電気モーターは83kW/250Nmを発生する。両方を使ったシステムとしての出力は230kW/450Nmとされている。X5 xDrive40eは車両重量が2400kgもあるが、この超重量級ボディに対しても余裕のある性能だ。

運転席に乗り込んでスターターボタンを押しても、システムが立ち上がるだけでエンジンはかからない。室内は静かでしんとしたままだ。走り出しても普通にアクセルを踏んでいるだけならやはりエンジンはかからない。電池の残量があるうちはEV走行が優先される。

アクセルペダルを強く踏み込めばエンジンが始動してハイブリッド走行に移行するが、日常的な市街地走行などは電気がカバーする。

走行用のリチウムイオン電池は9.0kWhの容量があり、最長では31kmまでの距離を電気だけで走れる。高速道路に入っても電池の残量とアクセルワークによってEV走行が続き、120km/hまでをEV走行でカバーする。ヨーロッパのPHEVらしく高速でも使えるのだ。

ただ、今回の試乗で箱根の山道を元気良く走らせたら、割とすぐに電池を使い切ってしまう印象だった。重量ボディのX5を負荷のかかる状態で走らせたら、これもやむを得ないのだろう。

「eDrive」のスイッチによってPHEVとしての走行モードが選択できる。電気での走りを中心に自在な走りを実現するオートeドライブが中心で、マックスeドライブやセーブモードなどがある。ほかも通常のBMW車と同じようにコンフォートやスポーツ、エコプロなどの走行モードの選択が可能だ。

ヨーロッパの基準では100kmを走行するのに必要な燃料は3.3リットルとされている。日本風にリッター当たりの燃費を計算するとざっと30.0kmになる計算だ。重量ボディのSUVとしては優れた環境性能といえる。

ベースグレードのxDrive40eで車両本体価格は927万円の設定。試乗車はこれに216万2000円分のオプションが装着され、合計で1100万円を超える仕様になっていた。環境性能も備えた高級SUVながら、価格は簡単に手の届くものではない。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

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