【マツダ アクセラ 試乗】本命ディーゼルはやっぱりこっち「22XD」…中村孝仁

試乗記 国産車
マツダ アクセラ 改良新型(SKYACTIV-D 2.2)
マツダ アクセラ 改良新型(SKYACTIV-D 2.2) 全 8 枚 拡大写真

マツダ『アクセラ』が商品改良され、新たに『デミオ』などと同じ1.5リットルディーゼルが追加され、そちらに話題が集まっているが、やはりディーゼルの主役は、アクセラに関する限り「22XD」のような気がする。

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もし、燃費に一番重きを置くユーザーであれば、躊躇なく1.5リットルをお勧めする。僅かな距離での試乗だったので確かなことは言えないが、同じルートを走行して1.5リットルは19km/リットル以上。対する2.2リットルは14km/リットル台にとどまったのだから、何をか言わんや、である。では敢えて何故22XDが良いというのか。実は細かいながら22XDも改良が施され、それが先代までの2.2リットルと大きく異なっていたからだ。

これまで1.5リットルの方はまず『CX-3』に、次いでデミオにも3500rpm付近のディーゼルノック音を低減してくれるナチュラルサウンドスムーザーを装備していたが、2.2リットルにこれが付くのは今回が初めて。さらにこのノック音の山は1000~2000rpm付近と2500rpm付近にもあるそうだが、これらの山に関しては燃料噴射のタイミングを微妙にずらすことで逆位相の振動を出してで解決しているそうなのだが、個人的に1.5リットルディーゼルを日ごろ乗っている身には、その違いが良く分かるのである。

それだけではない。やはりパフォーマンスの違いは正直圧倒的だ。元々このエンジン、はるかに重い『CX-5』でもよく走ると感心させられたものだが、120kg以上軽いアクセラにそれが搭載されているのだから、瞬発力が増して当然。いつもメーカーが言っていることだが、スポーツの名が付く(ハッチバック車)のだから、性能が命なのである。

それにしても、やはり420Nmの威力は強烈である。このエンジンのおかげで街中ではほとんどアクセルを踏み込むことなく流れをスイスイとリードできるし、高速ではパーシャル領域からの追い越しで抜群の威力を発揮する。1.5リットルでも「なかなかやるじゃないか」程度の驚きはあるものの、2.2リットルと乗り比べてしまうと、その差に圧倒されるというわけで、いかなるシーンでも全く性能的なストレスを感じずに走れるという点で、やはり本命はこちらだと思うわけである。

新たに標準搭載されたG-ベクタリングは、すでに1.5リットルの試乗記でもお話しした通りで、ある無しの比較で乗らない限りまず気が付くレベルのものではない。だから、基本的にはそれの付いていなかった改良前のアクセラに乗った後に、G-ベクタリング搭載の改良型に乗ればわかるかもしれないが、日ごろありとあらゆるクルマに乗り、違いに関してはどちらかといえばセンシティブなはずの我々でさえ、ほとんど気が付かないレベルである。

しかし、だからといって、この仕組みはいらない…ということにはならない。何故ならこうした小さなことの積み重ねが、なんか違うなぁ、とか、いつの間にやらよくなっているじゃん、という印象に繋がるのである。今後マツダ各車にこの技術が搭載されていくことで、最近のマツダ車は走りがいいなぁ…という定説に繋がるから、今気が付かなくてもこれからボディブローのようにじわじわと効いてくること間違いなしだと思う。

2.2リットル車が他に1.5リットル車にはない特徴を上げるとすれば、それはAWDの設定があること。今回は試乗しなかったが、セダン、スポーツ双方にAWDの設定がある。また、i-アクティブセンスと呼ばれるマツダの安全支援技術には、今回からスマートシティブレーキサポートの検知対象が歩行者までカバーするものに変わったり、いわゆるグレアフリーと呼ばれるハイビームにしていても対向車がまぶしくない、アダプティブLEDヘッドライトを標準装備するなど、あれやこれやと大きく改良されている。因みにこのヘッドライト、1.5リットルの方は標準装備ではない。

あらゆる改良を享受できることと、圧倒的パフォーマンスを考慮すると、やはり本命はこちらという答えが導き出せる。

■5つ星評価
パッケージング ★★★★
インテリア居住性 ★★★★
パワーソース ★★★★★
フットワーク ★★★★
おすすめ度 ★★★★★

中村孝仁(なかむらたかひと)AJAJ会員
1952年生まれ、4歳にしてモーターマガジンの誌面を飾るクルマ好き。その後スーパーカーショップのバイトに始まり、ノバエンジニアリングの丁稚メカを経験し、その後ドイツでクルマ修行。1977年にジャーナリズム業界に入り、以来38年間、フリージャーナリストとして活動を続けている。

《中村 孝仁》

中村 孝仁

中村孝仁(なかむらたかひと)|AJAJ会員 1952年生まれ、4歳にしてモーターマガジンの誌面を飾るクルマ好き。その後スーパーカーショップのバイトに始まり、ノバエンジニアリングの丁稚メカを経験し、さらにドイツでクルマ修行。1977年にジャーナリズム業界に入り、以来45年間、フリージャーナリストとして活動を続けている。また、現在は企業やシニア向け運転講習の会社、ショーファデプト代表取締役も務める。

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