工事充填剤が河川に流出、東海道新幹線「関ケ原トンネル」の補修で

鉄道 企業動向

16日深夜2時15分頃、東海道新幹線・岐阜羽島駅~米原駅にある「関ケ原トンネル」の補修工事中に、トンネル補修用のセメント系充填剤を誤って河川に流出させる作業ミスが発生した。

JR東海では2019年まで、新幹線施設の老朽化対策のための補修工事を実施中で、同トンネルでは、工事の協力会社が、トンネル施工背面と土中にできた空洞に充填剤を送り込み、空洞を埋める作業をしていた。

配管が詰まったため、作業員が充填剤を送り出す配管を外したところ、管内に残っていた約2.8立方mの充填剤がトンネル内の水路から近くを流れる黒血川に流出した。流出は再び配管をつなぐことで3時頃に止まったが、そこまで流出したことには気が付かなかった。

朝6時40分頃、通行人が黒血川の川面が泡立っている様子を発見。同社に連絡が入ったことで判明。JR東海は、16日の夜まで充填剤の混じった河川水をバキュームカーで吸い出す作業や、泡が広がらないようにオイルフェンスなどの設置の対策をとった。充填剤には界面活性剤が含まれているため、魚など水生生物が死滅していることを同社が確認している。その影響について岐阜県の河川事務所などが調べている。

新幹線鉄道事業本部は「作業トラブル対応のミスだった。詰まった場合の対応をメーカーとも相談して、充填剤が流出しないような対策をとった上で配管を外すようにしたい」と語っている。

《中島みなみ》

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