【アウディ A3 e-トロン 試乗】上質さと落ち着いた走りは、さすがアウディ…鈴木ケンイチ
試乗記
輸入車

A3スポーツバックe-トロンのハイブリッドシステムは、VWの『ゴルフGTE』とほぼ同じ内容のようだが、走り味は全く異なるものとなっていた。端的に言えば、よりスムーズで、より落ち着いた走りであったのだ。
EVモードでのスムーズな走りは、力強く、十分な速さを感じることができた。通常のハイブリッドモードではガソリン・エンジンが駆動力の主役。パワーは十分にあるけれど、急かされるような感じはなく、落ち着きある走りが味わえる。ただし、よりパワーが欲しいときは、アクセルペダルをキックダウンスイッチまで深く踏み込めばモーターのアシストを得ることができる。ここでの加速の鋭さは、ゴルフGTEと遜色ないものであった。
マックスの速さでいえばゴルフGTEと変わりはないけれど、通常モードでのしっとりとした落ち着きある動きや上質さがA3スポーツバックe-トロンならでは。とはいえ、469万円に値下げしたゴルフGTEに対して、A3スポーツバックeトロンは564万円。ブランド価値の差としては、ちょっと大きすぎるような気もする。
■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★
鈴木ケンイチ | モータージャーナリスト(日本自動車ジャーナリスト協会会員)
新車のレビューからEVなどの最先端技術、開発者インタビュー、ユーザー取材、ドライブ企画まで幅広く行う。特に得意なのは、プロダクツの背景にある作り手の思いを掘り出すインタビュー。
《鈴木ケンイチ》