【BMWの燃料電池技術】ゼロ・エミッション・モビリティの実現へ

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BMW・燃料電池ブレゼンテーション
BMW・燃料電池ブレゼンテーション 全 3 枚 拡大写真

BMWは、長野県軽井沢町で開催されたG7(先進7か国)交通相会議に合わせ、先進技術担当のエンジニアがドイツから来日し、東京で燃料電池車についてのプレゼンテーションを行った。

【画像全3枚】

BMWグループのリサーチ新技術研究本部でパワートレイン研究部門の執行役員を務めるマティアス・クリーツ氏のプレゼンは以下のようなものだった。

ドイツ政府は2015年にパリで開催されたCOP21で採択されたパリ協定を受け、気候保護計画2050を立案し、運輸業界においては2050年までに化石燃料への依存からの脱却を目指すことにしている。これを受けてBMWはゼロ・エミッション・モビリティの実現を目指して燃料電池技術の開発を積極的に進めている。

BMWは既にバッテリー電気自動車の『i3』を市販しているが、電気自動車と燃料電池車は共存することが可能との考えだ。

電気自動車は小型・中型乗用車に適しているほか、都市内の移動や日々の通勤などに理想的な存在になる。また再生可能エネルギーによる発電によって高効率を実現できるとしている。

これに対して燃料電池車は、大型車に適しているほか長距離走行用として理想的な存在で、余剰な電力で水素を生成して貯蔵するなど、再生可能エネルギーの貯蔵に大きな可能性を持つとしている。

このため電気自動車と燃料電池車の両方に積極的に取り組んでいくとのことで、個人の好みやクルマの使い方に応じてユーザーが選択できるようにすることが重要だという。

BMWは『5シリーズ・グランツーリスモ』をベースにした燃料電池車のプロトタイプ車を作成し、様々なテストを繰り返している。スウェーデンで零下20度の環境下での作動を確認したほか、気温が40度以上に達する高熱地帯での走行テストも繰り返している。

これらのテストによって、燃料電池車がゼロ・エミッション車として高い利便性を持つことが証明され、市場への投入が可能であることも確認されたという。

BMWの燃料電池車は技術的には市場へ投入することができる段階にまで進んでいるが、今日においては水素供給インフラの整備がまだ進んでおらず、またユーザーを満足させるに水準にまではコストが下がっていない。

インフラの普及を促すとともに、ユーザーが望む現在のガソリン車に対し10%高程度の水準までのコスト低減を目指して開発を進め、2020年に市販を進める計画とのことだ。ドイツにおいては、2018年までに140か所の水素ステーションの設置が予定されていて、2023年には260か所が追加されるという。

BMWは5シリーズ・グランツーリスモをベースにしたプロトタイプ車のほかに、スーパースポーツを思わせる燃料電池車も製作していて、いろいろな燃料電池車の投入を計画している。いずれもBMWのクルマである以上、走りのパフォーマンスを重視したものになるという。2020年までにはまだ時間があるが、BMWの燃料電池車には大いに期待がかかる。

《松下宏》

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