【VW パサートGTE 試乗】一体感のあるハンドリングと上質な乗り心地…片岡英明

試乗記 輸入車
VW パサートGTE ヴァリアント
VW パサートGTE ヴァリアント 全 5 枚 拡大写真

『ゴルフGTE』に続いて送り出されたプラグインハイブリッド車の第2弾が、フラッグシップの『パサート』に追加された「GTE」である。1.4リットルの直列4気筒DOHCエンジンに直噴ターボを組み合わせ、これに駆動用モーター、モーターと一体化した湿式クラッチ式ツインクラッチの6速DSGを組み合わせた。基本的なメカニズムは第1弾のゴルフGTEと同じだ。が、エンジン出力だけでなくモーターの出力もパワーアップされている。

【画像全5枚】

システムのトータル出力は218ps/40.8kg-mだ。また、リチウムイオンバッテリーも8.7kWhから9.9kWhに増強され、航続距離は51.7km(JC08モード)を達成している。メルセデスベンツとBMWのプラグインハイブリッド車を圧倒する数値は大きな魅力だろう。

EV走行のEモード、エンジンとモーターを効率よく使うハイブリッドモード、ポテンシャルを余すところなく引き出してスポーティな走りを満喫できるGTEモードがあり、モーター走行時は3段階に回生ブレーキをコントロールできる。これは大いに重宝した。始動スイッチを押すと基本はEモードでのスタートだ。このEモードが侮れない実力の持ち主で、モーターによる気持ちいい加速を存分に味わえた。車重は1.7トンを超えるが、軽やかにスピードを上げていく。その気になれば130km/hまで滑らかで静かなEV走行が可能だ。これも『プリウス』や『アウトランダーPHEV』に差をつけるポイントのひとつである。

ハイブリッドモードは、エンジンが主役だ。モーターはアシストが中心だが、アクセルをオフにするとエンジンを停止させ、コースティング(惰性走行)によって燃費を稼ぐ。ドライバビリティがよく、ブレーキも違和感のない減速だった。燃費も良好だ。以前、ロングドライブしたときは、平均18km/リットルを超える良好な燃費をマークした。システム出力が4.0リットルクラスになるGTEモードは痛快な走りを楽しめる。アクセルレスポンスはシャープになり、シフトタイミングも高回転寄りだ。刺激的な加速を味わえ、操舵フィーリングも重めの設定になる。

坂道の下りや減速時にパドルシフトを使ってシフトダウンすれば、どのモードでも回生量を増やすことが可能だ。バッテリーに効率よく充電してくれるからEVの航続距離を延ばすことができる。ハンドリングや乗り心地は、ゴルフGTEより一歩上のレベルにあった。一体感のあるハンドリングと上質な乗り心地を実現し、運転するのが楽しい。キャビンも広くて快適だ。競合にとっては手強いライバルの出現といえるだろう。名より実を取る人には得難い1台になる。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

片岡英明│モータージャーナリスト
自動車専門誌の編集者を経てフリーのモータージャーナリストに。新車からクラシックカーまで、年代、ジャンルを問わず幅広く執筆を手掛け、EVや燃料電池自動車など、次世代の乗り物に関する造詣も深い。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員

《片岡英明》

片岡英明

片岡英明│モータージャーナリスト 自動車専門誌の編集者を経てフリーのモータージャーナリストに。新車からクラシックカーまで、年代、ジャンルを問わず幅広く執筆を手掛け、EVや燃料電池自動車など、次世代の乗り物に関する造詣も深い。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 初代ホンダ NSXベースのスーパーカー『Tensei(転生)』、北米販売体制が決定
  2. スズキ『ワゴンR』次期型、発売は2027年前半か…販売推移から見えるフルモデルチェンジの方向性
  3. レクサス『NX』ビッグマイナーチェンジはこうなる…新デザイン採用で商品力を大幅強化か
  4. 新型『リーフ NISMO』はかなりアグレッシブ!? “日産スポーツ”が新時代へ、今夏発売か
  5. レクサス『ES』新型、世界初技術「レスポンシブヒドゥンスイッチ」採用…東海理化が開発
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 中国勢にも対抗する競争力のあるSDV開発に必要なものとは…アステモサイプレモス 木村篤仁氏[インタビュー]
  2. ボッシュ日本、2025年度の売上高4600億円で4年連続最高記録を更新…ADAS・SDV強化が成長を牽引
  3. 手放し走行で累計2000万km超、BMWの先進運転支援「Highway Assistant」…高速道路で最高130km/hまで手放し走行可能に
  4. 車載カメラで心拍数を遠隔監視、ドライバー監視システムの新機能を発表…スマートアイ
  5. ソニーネットワークコミュニケーションズ、歩行者・自転車の事故リスクを可視化…AI「APAS Platform」開発
ランキングをもっと見る