フェリーの安全対策徹底、国土交通省が通達…「さんふらわあ だいせつ」火災事故で

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火災が発生した「さんふらわあ だいせつ」
火災が発生した「さんふらわあ だいせつ」 全 1 枚 拡大写真

国土交通省は、2015年7月31日に北海道苫小牧沖で発生した旅客フェリー「さんふらわあ だいせつ」火災事故について、運輸安全委員会から経過報告が公表されたのを受けて、フェリーの安全対策の徹底を関係団体に通知したと発表した。

旅客フェリー「さんふらわあ だいせつ」の火災事故を受けて、運輸安全委員会が事故調査についての経過報告を公表した。この中で、これまでの調査で確認された事実情報に対し、必要と考えられる対策が指摘された。これを受けて国交省海事局は、日本旅客協会、日本外航客船協会、日本長距離フェリー協会に、安全対策の徹底を会員事業者に求めるよう通知した。

国交省では現在、フェリー運航事業者に対して2016年度中を目途に、消火活動の手順をまとめた計画書作成、計画書に基づく実戦的な訓練を行うよう指導している。

これに加え、乗組員に対し、車両が積載された状態における車両甲板で発生した火災を想定して消火設備の具体的な使用方法を検討し、教育・訓練を強化することを求める。

また、シュータ、救命いかだを円滑に投下することができるよう、整備・点検の強化や、救命いかだを投下した際、膨脹したシュータのプラットフォーム上に救命いかだが落下することがないよう、シュータと救命いかだの設置の間隔についてメーカーが推奨する間隔を設けるよう検討することなどを通達した。

今後、具体的な対応について検討し、事業者を指導していく。

一方、出火原因とは直接の関係はないと考えられるものの、積載されていたシャーシ内の一部には、引火性高圧ガスに分類される小型のガスボンベが約1050本、フェリー会社に対して無申告で積載されていたという事実が明らかになった。

このため、危険物の荷送人となり得る関係団体にも文書を発出し、必要事項のフェリー会社への申告など、関係法令遵守の徹底を図る。

《レスポンス編集部》

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