【グッドイヤー イーグルF1 アシメトリック3 試乗】応答性とブレーキ性能が向上、第3世代の高性能タイヤ

自動車 ビジネス 国内マーケット
グッドイヤー イーグルF1 アシメトリック3試乗
グッドイヤー イーグルF1 アシメトリック3試乗 全 19 枚 拡大写真

グッドイヤーの『イーグルF1 アシメトリック2』は、国内における同社のハイパフォーマンスタイヤのフラッグシップ的な存在だ。しかし、欧州ではすでに第3世代となった「アシメトリック3」が、メルセデス『Eクラス』やジャガー『XF』のOEMタイヤとして採用されている。

国内では2017年2月発売を予定しているとのことだが、その第3世代のタイヤの試乗機会を得たので、いち早くインプレッションをお届けしたい。試乗は、同社が8月に発売を開始したオールシーズンタイヤの試乗会と並行して行われたもので、パフォーマンスがどれくらい上がったのか比較できるように、第2世代と第3世代を装着したレクサス『IS250』が2台用意された。

コースは富士スピードウェイのショートサーキットを使ったもので、S字、ウェットコーナー、パイロンスラロームが設定された外周を周回するものだ。

イーグルF1 アシメトリックは、ハイパフォーマンス・ラグジュアリーを目指したタイヤであり、ピュアスポーツほど尖ったグリップ性能はないが、静粛性や応答性、ウェット性能などはグッドイヤーのラインナップの中では最上級クラスに位置する。第3世代では、レイヤーコードの剛性の見直し、新コンパウンドによる発熱抑止、グリップ力の改善、ブロック断面のレイヤ構造の最適化による耐摩耗性、ハンドリング、ブレーキ性能の向上などが図られているという。

まず、第2世代と第3世代の比較だが、その差はそれほど大きくないものの、違いは感じとることができる。コース設定の影響もあるだろうが、ステアリング操作に対する応答性が若干よくなっているのを感じた。スラロームでは、応答性に加えてグリップ力も上がっている。スラロームコースは直線の下り坂に設定されたのだが、そのため同じスピードで侵入しても後半スピードコントロールを意識しないとターンポイントが少しずつ奥になってしまう。第3世代は、グリップとステアリング応答性が向上しているため、逆にハンドル操作だけで普通にクリアできる。

ウェット路面でも第3世代のほうがコントロールがしやすくなっていた。若干オーバースピードでウェットコーナーに突っ込み、後半外に膨らみ気味にさせたときも、ステアリングの切り足しに対して、より素直に反応してくれる。切り足しをしなくても、軽くアクセルオフするか、ちょっとだけブレーキをかけてやれば、ウェットでも舵角はそのままですぐにグリップを回復してくれる。

ドライ、ウェットともにブレーキングの性能はかなり上がっているものと思われる。ウェットのコーナーでもそうだが、ドライでの急ブレーキも非常にコントロールしやすい。踏力に応じて減速Gが発生する感覚だ。

ステアリングの応答性は上がっているのだが、動きがクイックになるというより、グリップも上がっているため無理をしないで車が曲がってくれる感覚だ。そのため第3世代は性能が上がっているにもかかわらず、動きがよりマイルドになった感じがする。

《中尾真二》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ニックネームは“赤いコスモ”、50年前に登場した2代目ロータリースポーツ【懐かしのカーカタログ】
  2. 【レンジローバー ヴェラール 新型試乗】ああ、紛うことなくレンジローバーだ…島崎七生人
  3. 狭い道! 制限1.3m、通れる車がなくなった都市計画?…東京都世田谷区
  4. トヨタ『ハリアー』6年ぶりのフルモデルチェンジへ…注目ニュースベスト5 2025年上期
  5. ダンロップのオールシーズンタイヤが安く買えるようになる?…独占禁止法の疑い
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る