【WEC 第7戦富士】トヨタ対アウディ対ポルシェ、決勝も接戦必至か…予選後展望

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トヨタTS050(#5 & #6)
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富士スピードウェイで開催中の世界耐久選手権(WEC)第7戦「6 HOURS OF FUJI」。15日に行なわれた予選では、LMP1-Hクラスの3大ワークスが僅差の攻防戦を展開した。各陣営の選手や首脳の予選後の談話からも、決勝に向けて接戦継続の流れが予想されるところだ。

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2名のドライバーの平均ベストタイムで順位を争う予選、LMP1-Hの6台は0.286秒に上位5台、0.564秒に全6台がおさまる大接戦だった。そのなかで個人最速となる1分23秒239をマークしたのが、#6 トヨタの小林可夢偉である。

「ちょっと(渋滞に)引っかかってコンマ2秒くらいロスしたとも思うんですけど、わるくないタイムでした。(トヨタ勢全体として)予選はタイム的に思っていたより良かったですね。クルマ(のセットアップ)的にも良かったと思います」と振り返る可夢偉。予選より決勝がさらにいい、というトヨタ勢の最近のレース傾向は自他ともに認める要素だけに、「決勝はさらにいいと思います」とも。

現在のLMP1-Hを含め、トヨタのレーシングハイブリッドを長年手がけている村田久武エンジニア(トヨタ自動車 モータースポーツユニット開発部部長)は、「ここ最近(第4~6戦)はシミュレーション通りのタイムが出せない状況にありましたが、今日の可夢偉のタイムはシミュレーションより少し速いくらい」と語り、第4~6戦はダウンフォースレベル的なコース適性が合わなかったものの「今回(富士)はコースがこっちに寄ってきてくれた感じです」と、予選から好調な理由を論理的に説明する。

中嶋一貴(#5)も含め、トヨタ勢の総意は「今回は戦える」。近走は決勝でしぶとい戦いができていたとはいえ、予選から先行するアウディとポルシェに対して“待ちのレース”を強いられていたことも事実。今回は速さの面で予選からほぼ同等、決勝レースでの長所の出具合がいつも通りなら“戦える”以上の展開さえあるかもしれない、そんな期待感がトヨタの周辺には漂う。

とはいえ、トヨタ勢はグリッド2列目(3-4位)。最前列はアウディとポルシェであり、彼らは今回も堅調だ。

アウディ勢は8号車のL.デュバル組がポールを獲得し、5位にとどまった7号車も、A.ロッテラー、B.トレルイエともに決勝ペースへの好感触を語っている。彼ら日本馴染みのトップドライバーが陣内に多いアウディだが、なぜか現行WECスタート以降の過去4年、富士では勝てていない。W.ウルリッヒ代表も「富士初制覇へのモチベーションは高い」と語るように、トヨタのみならず、この一戦にかける意志は強固だ。

そこへいくと、昨季王者にして昨季富士ウイナー(現1号車)でもあり、目下ドライバーズ、マニュファクチャラーズの両タイトル争いで首位快走中のポルシェ勢、特にドライバーズランク首位の2号車(M.リーブ組)は、ここを無理には勝ちに来ない可能性もある。ダブルポイントのルマンで優勝した後は3戦連続4位と、今年はマシントラブルやアクシデントが全般的に多いLMP1-Hクラスの戦いを慎重に戦い抜いている印象の2号車。予選6位ということもあり、今回もタイトルに着実に前進、という道を選ぶのではないだろうか。

だが、今季限りでの引退を発表したM.ウェーバーら1号車の方は予選2位、なにしろ現在3連勝中でもあり、しっかり勝ちを狙ってきて不思議ない状況だ。4連勝することが、昨年は1号車の戴冠を助けてくれた2号車への最大のアシストにもなるのだから。

ドライバーズタイトル争いの面では、アウディでは8号車、トヨタでは6号車がそれぞれ陣内で先行しているため、今回の決勝、順位関係次第では7号車、5号車が終盤に譲る展開もあり得る。ただ、タイトル争いの趨勢は決まりつつある点数状況ともいえるだけに、富士戦初優勝を目指すアウディと母国戦での今季初優勝を狙うトヨタは、まずは勝利に照準、各2台が最初から(燃費とタイヤをケアしつつも)全力で戦うはず。それにウェーバーの花道勝利を期す#1 ポルシェが絡む3社5台の僅差激戦が予想されるところだろうか。

決勝レースは16日の11時スタート、17時チェッカーフラッグの予定。好天が見込まれる富士で、凱歌をあげるのはトヨタか、アウディか、ポルシェか。接戦の行方に例年以上の注目が集まる。

《遠藤俊幸》

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