【危機管理産業展16】樹脂製ハウエルタンクを利用したシェルターを開発・発売…大日本プラスチックス

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大日本プラスチックスが開発したハウエルシェルター
大日本プラスチックスが開発したハウエルシェルター 全 4 枚 拡大写真

本業でつくっている製品を活用して防災減災に役立つものをつくれないだろうか。そんな発想の元、大日本プラスチックス(本社・大阪市北区)は津波シェルターを開発した。そのシェルターは復元力が強く、万が一ひっくり返ってもすぐに戻るという。

【画像全4枚】

同社の主力商品は高密度ポリエチレンやポリプロピレン樹脂を使ったハウエルタンク。工場で貯水タンクや水処理タンクなどによく使用されているものだ。直径は約3mで高さが約5m。用途によってその高さを長くしたり短くしたりすることができるが、そのタンクを横にしてつくったのが今回展示した「ハウエルシェルター」と呼ばれる津波シェルターだ。

外部に浮力を保持して安定させるスタビライザーをはじめ、はしごや完全防水ハッチ、円窓をつけ、内部は全面緩衝材で覆い、床をはり、椅子やはしごを設置。そして床下は備蓄庫となっている。

「20人がこの中で1週間生活できるようになっています。トイレなども完備しているので、非常にいい津波シェルターだと思います。オーダーメイドも可能ですので、希望に合わせて自由に内外装、設備を組み合わせることができます」と同社関係者は説明する。

しかも、耐久性は抜群で、50年相当の耐候性試験を行っても、ほとんど劣化がなかったそうだ。強度試験についてもしかりで、20m/s(72km/h)での正面衝突、5m/s(36km/h)での側面衝突においても形状を維持し、損傷や浸水はなかったとのこと。「50%ぐらい変形しても元に戻るんです」と同社関係者。

価格は内装や設備によって変わってくるが、標準装備で約2000万円。同社では津波シェルターとしてだけでなく、ほかにも使い道がないかいろいろと模索しているという。例えば、普段は幼稚園の遊び場として使い、いざとなった時の避難場所。あるいは、縦に高く積み上げて階段をつけ、上を津波の緊急場所にして、内部を備蓄庫として使う。大日本プラスチックスの「ハウエルシェルター」はアイデア次第でさまざまな用途が出てきそうだ。

《山田清志》

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