【VW パサートGTE 試乗】さり気なく乗れる“先進上級車”…島崎七生人

試乗記 輸入車
VW パサートGTE ヴァリアント
VW パサートGTE ヴァリアント 全 7 枚 拡大写真

“GTE”の呼称は『ゴルフ』に続くもの。EV/ハイブリッド/GTEの3つの走行モードをもつ点も同じ。とはいえモデルが違い、『パサート』らしい走りっぷりに仕立てられている点に、まず感心した。

総じてガソリン車以上のなめらかな走りが印象的だった。カタログでの車重差はGTEは(対ガソリン車で)+260kgと、決して差が小さくない。が、それを味方につけ、足回りの設定も成功している…そんな風で、18インチタイヤながら、軽快だがとにかくフラットライドをモノにしている。

同時にノイズレベルの低さも嬉しい。PHEVではモーター音を始め、システムの況次第で折々に作動音が立つ、けれどそうした音も含め、室内への音の侵入は抑え込まれているし、ロードノイズなども気にならない。

ガソリンエンジンは標準のガソリン車と同じ1.4リットルのインタークーラーターボだが、スペックは最高出力が+5kWの115kWにチューンされ、モーターも『ゴルフ』GTEと較べると+5kWの85kWとなっている。なので走行中の加速もまったく不満はなく、実にスムースな走りっぷりをみせる。ちなみに充電電力使用時走行距離は51.7km、ハイブリッド燃費率は21.4km/リットル。もちろん必要に応じてバッテリーを充電しながらの走行も可能だ。

内装では、近年の高級車のトレンドになっている液晶画面を使いナビなども表示するデジタルメータークラスターをVW車で初採用。ナパレザーの上質なインテリアや、充実した駐車・安全支援システムの搭載など内容も濃い。さり気なく乗れる先進上級車といったところか。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 車内が即ネット空間に! 新型USB型Wi-Fiルーターがドライブを変える[特選カーアクセサリー名鑑]
  2. トヨタの新型EV『アーバンクルーザー』をくまなくチェック!…詳細画像記事ベスト5 2025年上期
  3. ついに「パジェロ」の名前が日本復活!? 三菱の新型SUV、デザイン&スペックを大予想!
  4. 六連星の意味を探る! 航空機のDNAが息づくスバルのデザイン
  5. 狭い道! 制限1.9mだが何かがおかしい…東京都小金井市
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る