パナソニック津賀社長、EV用の2次電池「赤字となっても頑張る覚悟でやる」

自動車 ビジネス 企業動向
パナソニックの津賀一宏社長
パナソニックの津賀一宏社長 全 1 枚 拡大写真

パナソニックの津賀一宏社長は10月31日、2016年度第2四半期連結決算の会見でEV用の2次電池について、赤字になっても続けていく考えを示した。

同社は蓄電池を含む2時電池事業の今期業績見通しを、営業黒字の予想から一転、赤字予想に変更した。その理由についての質問が飛び、津賀社長はこう答えた。

「EV(電気自動車)関連の先行投資がテスラ社と共同で進めているギガファクトリーなどで非常に大きくかさんでいる。日本の工場もEV時代に変えていく必要があり、さまざまな活動を同時に行っている。通期で赤字の見通しを出したが、これはほとんどEVの加速対策です。それくらいEVに対する要請があり、テスラ社だけでなくほかのメーカーからも期待を寄せてもらっているので、赤字となっても頑張る覚悟でやろうとしている」

このようにパナソニックは車載電池事業について、石にかじりついても続けていく方針だ。次世代のビジネスの柱を育てるには、新しい領域へ向けた積極的な戦略投資が必要だと考えているからだ。そして、日産自動車の車載電池について、津賀社長は「大いなる関心を寄せているが、それ以上は答えられない」と述べた。

また、テスラ社とのソーラーパネル事業について、津賀社長は「検討をスタートした段階で、明確に決まったことではない」としたうえで、「ソーラーについては、過去に十分な投資をしたという認識なので、これから大きな投資をするつもりはない」と話し、既存の施設の活用とノウハウや技術などで協力していく考えを示した。

いずれにしても、パナソニックの車載を含めた電池事業はまだまだ思う通りには行っていない様子で、収益の柱に育てるには苦労をしそうだ。

《山田清志》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 内装はまるで「地中海のヨット」! VWが新型キャンピングカー『グランドカリフォルニア』発表へ
  2. 唯一無二の4気筒250cc!カワサキ『Ninja ZX-25』初の特別仕様「RR」登場に「よっ!待ってました」の声
  3. 日本とは違う『カローラセダン』に「GRスポーツ」が登場、ステアリングもGRがチューニング
  4. 日産『エクストレイル e-POWER』、338馬力デュアルモーターの「e-4ORCE」をインドネシア投入
  5. ランボルギーニの新型スーパーカー、初のカスタマイズ仕様「ポルト・チェルヴォ」公開
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
ランキングをもっと見る