株式会社ユサワ自動車(栃木市西方町真名子1113・湯澤孝典社長)は、10月30日(日)に毎年恒例のお客様感謝祭「恩返し祭2016」を開催した。
今年で22回目の開催となる地元の恒例行事には、常連客や地元住人など計661人が来場。カーケアプラス編集部は、人口わずか1100人ほどの地域にあって、これだけ多くの人を集める理由を実際に参加し探った。
大盤振る舞いに次ぐ大盤振る舞い!
「お客様に恩返しができるように準備をしてきました。今日は笑顔で帰ってください!」
開会の挨拶では湯澤社長自らがマイクを持ち、声高らかに宣言。その言葉通り、会場は恩返しの気持ちに溢れた、まさにお祭りムードとなった。敷地内のテントでは焼きそば、焼き鳥、豚汁などが振る舞われ、子供には人気キャラクターの風船の配布や、お菓子釣りのアトラクションを設置。さらにステージでは、参加すると野菜交換券がもらえるカラオケ大会が開催され、多くの来場者が自慢のノドを披露した。これらはすべて無料で提供。自動車整備会社の感謝祭の範疇を超えた大盤振る舞いが行われた。
様々な企画…目玉はマグロの解体ショー!
また栃木市のコミュニティFMラジオ放送局「FMくらら857」のパーソナリティを務める鳩山恵利果さんのライブステージや、ジャグリング世界第3位の実績をもつYoshi団長が率いる小さなサーカス団「talattalatta(たらったらった)」によるアクロバティックショー、さらに栃木市のマスコットキャラクター「とち介」の登場もイベントに彩りを添えた。
午後には目玉企画の「マグロの解体ショー」を開催。北島三郎の代表曲「まつり」が流される中、宮城県の市場から朝一で直送された約65kgの天然マグロが登場すると、会場は歓声と拍手に包まれた。参加者の目の前で豪快に捌かれるマグロ。あっという間に切り身にされたマグロ300人前は、わずか30分で“完売”した。もちろん、これも無料なのだから驚きだ。来場した小学生の女の子は「テレビでしか見たことがなかったから、見られて良かった」と初めて目の当たりにする光景に驚きながらも、貴重な体験を楽しんでいた。
「港直送のさんま」が来場者プレゼント
さらに来場者には帰り際に「港直送のさんま」もプレゼント。どの来場者も両手いっぱいにお土産を持って帰る姿がとても印象的だった。栃木市から家族連れで参加した男性は「参加して15年位になる。地元ではおなじみの行事ですから」と笑顔。また別の男性は「(ユサワ自動車とは)20年来の付き合いだけど、(恩返し祭は)今年が初めての参加。すごいですね」と圧巻された様子だった。
「直接喜んでもらうことが一番印象に残る」
今や西方町がイベントを企画する際、ユサワ自動車の恩返し祭との同日開催を避けるほどの一大イベントとなっている。同社の湯澤善市会長に始めたきっかけを聞くと「当時、思わぬ臨時収入があって、それをどう使おうか考えた時にお客様にバラ撒こうと思った」と豪快に笑った。そして「広告にお金をかけても見られない事も多い。直接喜んでもらうことが一番印象に残る」と20年以上も続ける理由を話した。
実際、参加者に「クルマのことで困ったらユサワ自動車さんに相談するのですか?」と問いかけると、迷い無く「そうです」と首を縦に振る人ばかり。感謝の気持ちは確かにお客様に伝わっている。子供の頃から参加していた人が、結婚し自分の子供を連れて来る姿も多く見受けられた。
「損得勘定したらこんなことはできないよ」(湯澤会長)
これだけ派手に開催されたら人が集まるのも納得だ。そして、会場に多くの笑顔が溢れていたのは、もちろん言うまでもない。