【マツダ ロードスターRF】“棚上げ”したからこそ出来た

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マツダ ロードスターRF(プロトタイプ)
マツダ ロードスターRF(プロトタイプ) 全 8 枚 拡大写真

マツダは『ロードスター』をベースに、電動格納式ルーフを採用した『ロードスターRF』(以下RF)を12月22日より発売を開始すると発表した。このRFの企画はロードスター開発当初から温めていたものだという。

「なぜRFが登場したかというと、いい意味での結果論だった」とは、マツダ商品本部主査兼デザイン本部チーフデザイナーの中山雅さんの弁。ベースとなるロードスターは、ホイールベースが短いこともあり、乗員はかなり後軸寄りに座るレイアウトを取っている。その結果、「背中にスペースがなく、現在のソフトトップがギリギリ収納できるスペースしかなくなった」。つまり、「ハードトップを入れようと思ってもそのスペースが物理的にないのだ」という。そこで、当初から企画のあったハードトップの企画は進めるものの、まずは、ソフトトップを優先し開発されたのだ。

そして、ハードトップの提案時期が来た時に、改めてオープンにする意味を考えた。「それは解放感や気持ち良さだ。(ハードトップは)そのための“手段”なので、オープンになることを“目的”にする必要はないと思った」と中山さん。つまり「(ピラーなどを)残してもいいと発想は変わった。そこからあっという間にこの形は決まった」と振り返る。

中山さんは、「もし開発を“棚上げ”せずにソフトトップと同時に進めていたら、ハードトップを入れるスペース確保のため、レイアウトも変わり、ソフトトップのサイズも大きくなっていただろう」とし、「“結果として”とてもいいものが出来た」とその完成度に自信を見せた。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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