【VW ザ・ビートル R-Line 試乗】往年のVWクーペ好きを惹きつける?…島崎七生人

試乗記 輸入車
VW ザ・ビートル 1.4 R-Line
VW ザ・ビートル 1.4 R-Line 全 10 枚 拡大写真

どんなクルマだろう? そう思いながら試乗車に乗り込んだ。するとインパネに備わるオプションの3連続アナログメーターが目に飛び込んでくる。ブラック内装といい、このメーターといい、昔へのオマージュ感はベース車以上だ。

走らせると、1.4リットルターボの威勢のよさを実感。加速させるとターボの効きが明快でグッと前に出て、そのままモリモリとスピードを乗せる。少なくとも動力性能に不満を覚えないし、もちろんスムースな走らせ方にも応えてくれる。100km/hは7速で2000rpmほど。当然、余裕代は十分に残す。

それとヒタッとした心地いい乗り味も気に入った。タイヤは215/55R17 94V(試乗車はBS TURANZA ER300)で、2.0R-Lineの18インチに対しワンサイズ小さい。が、スポーティさは感じさせながらも、あくまで快適。半袖のTシャツ姿でサイドウインドを開けドアに肘をかけながら(=あくまでイメージです)流すような格好が似合う。

と、そこで思い至ったのは、現行VWのラインアップに『シロッコ』や『コラード』や『カルマンギヤ』のようなクーペタイプのモデルがなかったではないか!ということ。つまり今の『ビートル』は、パーソナルな2ドアクーペ的な役割も果たしているということだ。天地に小さめのフロントガラスや高すぎない天井、さらに試乗車の黒内装…。今はセダンやSUVに乗っているが、若かりし頃はクーペに乗っていたものだ、そんな世代の気持ちを惹きつけるためのクルマなのではないか、と思った。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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