オートバックス、中古カー用品個人間売買で新システムを検証…ブロックチェーン

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実証実験で構築した主要プロセスのイメージ
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オートバックスセブンは11月16日、ブロックチェーン技術を活用した中古カー用品の個人間売買の実証実験結果を発表した。

ブロックチェーンとは、仮想通貨ビットコインの中核技術として開発された分散型台帳技術。P2P(Peer to Peer)ネットワークで構成され、中央集権的な機能を置かずに信憑性のある取引を成立させることができるほか、改ざん不可能な取引記録を構築できるメリットを持つ。

オートバックスセブンは、購入、二次流通、廃棄といった各商品のステータスや、商品の所有権を担保できること、システム構築におけるコストメリットに着目。ベイカレント・コンサルティングと共同で、2016年8月より、同技術を活用した個人間売買プラットフォームを試験的に構築し、中古カー用品の個人間売買の実現可能性について検証してきた。
今回の実験では、個人間の売買取引プロセスの内、「購買商品の登録」、「売買のマッチング」、「購買履歴の検索」の主要プロセスを抽出し、ブロックチェーンの主要技術である分散アプリケーションプラットフォーム(Ethereum)を用いて、それらの機能を実現している。

実証実験の結果、自社が介入せず、ユーザー同士の操作だけで、売買契約が成立することや、商品の所有権やステータスを改ざん不可能な履歴として管理できることなど、ブロックチェーン技術を個人間売買のシステムに活用するメリットが明らかとなった。

なお、ビジネス化にあたっては、売買成立後の商品取り外しや取り付けについてオートバックスの店舗スタッフがサポートする想定としており、サービス向上だけでなく、個人間売買のデメリットである「買取価格を正当に評価できない」といった課題に対しても改善が見込まれる。

ただし、実際に運用する場合のオペレーションユーザビリティや、期待されたコストメリットの面では改善の余地がある。両社は、今回の実証結果を踏まえて、中古カー用品の個人間売買以外にもブロックチェーン技術の活用を引き続き検討していく。

《纐纈敏也@DAYS》

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