【東武SL】命名「大樹」、ミクリの試運転線にドラフト音と息吹

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南栗橋車両管区(埼玉県久喜市)の東端、試運転線を走る蒸機C11形207号機
南栗橋車両管区(埼玉県久喜市)の東端、試運転線を走る蒸機C11形207号機 全 8 枚 拡大写真

「ブゥーオオオーッ!」「シューッ」。埼玉県久喜市、東武鉄道南栗橋車両管区の東端、蒸気機関車列車試運転線に12月1日、C11形207号機の息吹。来夏、営業運転に就くSL列車の名前が「大樹」に決まり、前部にヘッドマークを掲出しその“走り”を見せた。

大樹(たいじゅ)の由来は、世界遺産「日光の社寺」のひとつ、日光東照宮から連想される「将軍」の別称。同社は、この大樹という名に「自立式電波塔として世界一の高さを誇る東京スカイツリーを想起、沿線地域とともに力強く大きく育ってほしい」という思いを込めた。

SL検修庫から顔を出したC11 207は、徐々に圧を上げていき、白い蒸気がシューッと吹き始めると、低い汽笛を1発、2発、3発…。東武200系電車(りょうもう)が休む車庫の脇で、蒸気機関車のホイッスルが響く。

前部につけたヘッドマークは、C11の3つの動輪を三角でつなぎ、徳川家の家紋である「三つ葉葵」をイメージ。その上にし、「大樹」の文字。力強い筆は、書道家で日光観光大使の涼風花氏によるもの。「葵は、つながっていくことを意味する文様ともいわれ、3つの動輪には、日光・鬼怒川温泉・下今市の3エリアが互いに連動し、地域の回遊性向上を」という思いが込められている。

検修庫線から試運転線へと渡ったC11 207は、単機で250mほどの線路を複数回往復。車掌車と緩急車を連結し、再び試運転線を行ったり来たりした。ヘッドマークの勢いに負けず劣らずの“走り”については別で伝えよう。

1日の命名式典には、東武鉄道 根津嘉澄社長、同 角田健一副社長、同 三輪裕章常務、同 鉄道事業都筑豊本部長、同 牧野修専務、日光観光大使・書道家 涼風花氏らをはじめ、多くの関係者、報道陣などが集まった。

《レスポンス編集部》

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