江坂(大阪府吹田市)~千里中央(豊中市)間5.9kmの南北線(北大阪急行線)を運営している北大阪急行電鉄は12月16日、旅客運賃の上限変更を国土交通大臣に申請した。認可された場合、「日本一安い運賃」として知られる同社の初乗り運賃は、今より10円高い100円になる。
発表によると、改定率は平均11.6%。普通運賃(大人)は初乗りの1区(2kmまで)が100円、2区(4kmまで)が120円、3区(6kmまで)が140円で、現在より10~20円高くなる。定期運賃は通勤の大人1カ月の場合、3区が今より370円値上げされて5300円になる。
同社は車両や施設の老朽化に伴い新型車両の導入や駅のリニューアル工事を進めており、値上げにより「安全輸送の確保と更なる利便性の向上」と「鉄道事業の経営の健全化」を図る。同社によると、認可された場合は上限運賃をそのまま実施運賃にする予定。4月の変更を目指すとしている。
北大阪急行の初乗り運賃は現在90円で、鉄道事業法や軌道法に基づく鉄道の旅客運賃としては、日本で最も安い。運賃の変更が実施された場合、国内の鉄道における旅客運賃額は全て3桁以上になる。