【日産 セレナ 試乗】質感、実用性高め、人気も上々…島崎七生人

試乗記 国産車
日産セレナ ハイウェイスターG 2WD
日産セレナ ハイウェイスターG 2WD 全 9 枚 拡大写真

2016-2017日本カー・オブ・ザ・イヤーの10ベストカーにも選出された新型『セレナ』。8月の発売以降、10月には登録台数でセグメント1位、銘柄で3位と出足も好調のよう。ユーザーに待たれていたクルマの証拠といっていい。

レポーターも犬の散歩中に、自宅近所の庭先に相次いで(つまり1台ではないということ)新型が置かれているのを発見。「ほぅ、人気上々なのだな」と実感しているところ。オーテック30周年特別仕様車なら、ブラキッシュメタル調専用グリル等、いつもの精悍なルックスに仕立てられており、コチラもファンの心を掴むに違いない。

ところで実車に対面してまず感じたのは、室内の質感の高さと実用性に磨きがかかった、ということ。試乗車は「ハイウェイスターG」だったが、インパネのレザー貼りにまず目が行った。リアルステッチまで入れられ『スカイライン』クラスのような上質な見栄え、触感だったからだ。室内全体も質感やセンスのバランスは取れており、デザイン、カラーを含め、ファミリーカーながらクールさが際立つ。

室内空間の広さもいい。とくに3列目はシート座面と背もたれの高さこそ欲張っていないが、スペースは大人の体格でも余裕がある。サイドウインドが大きく視界が明るいのもせいせいとした雰囲気を作っている。セカンドシートはフロントシート同等の着座感で、このシートならゲストを積極的に座らせてもいい…と思える。

実用性では、やはりデュアルバックドアが便利だ。開けた際、後方へのドアの張り出しはドア全体を開く半分以下のスペースで済むし、ドア自体が樹脂製のため、開閉操作が軽く“閉じ音”が静かなのもいい。ただし閉じた際、ドア全体がワナワナッと揺れる(走行中、室内の空気が振動するのはそのため?)のは、少し気になるところだが。

走りは、ウエストラインの低さが広い視界を確保してくれ、リラックスして走らせていられる。ステアリングは終始やや軽めだが、フロアの剛性感ははずまずで日常的に使うなら乗り味は快適な部類。2リットルエンジンの性能は十分で、やや性急な加速でもCVTのネガが感じにくいのはモーターアシストのおかげだ。

“プロパイロット”は、現在、レベル2(ドライバー責任)に則したもので、投入した意欲と一定の効果は認めたい。個人的には(セレナに限らず)、操作ロジックがより直感的で呑み込みやすくなればなおいいのでは?という気がしている。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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