運転中の「ながらスマホ」、横からの飛び出しに反応できず…JAF検証

自動車 テクノロジー 安全
運転中の「ながらスマホ」検証
運転中の「ながらスマホ」検証 全 3 枚 拡大写真

JAF(日本自動車連盟)は、運転中のスマートフォン操作の危険性について検証を行い、その結果をまとめた動画をホームページで公開した。

JAFでは以前より、歩行中や自転車運転時の「ながらスマホ」の危険性について実験し、注意喚起を行ってきた。今回の検証では、モニターにアイマークレコーダー(視線計測装置)を装着し、ボールの飛び出し、交差点での信号の変化など、いくつかの課題を設定したコースを「通常の運転」「メールアプリ使用」「ゲームアプリ使用」「ハンズフリー装置で通話」の4パターンで走行。視線の動きや正常な運転ができているかを比較検証した。

実験の結果、「メールアプリ使用」や「ゲームアプリ使用」によるながらスマホは、ブレーキや発進のタイミング、ウインカーの遅れにつながるのに加え、信号の見落としや急な飛び出しなどに反応できず衝突するなど、運転に重要な周囲の情報が取れていなかった。また、スマホの操作に夢中になり、対向車線にはみ出すなどハンドル操作も適切にできていないことがわかった。

また、地域によっては使用が規制されていない「ハンズフリー装置で通話」も、赤信号に気づくのが遅れたり、ウインカーの遅れや出し忘れが発生。視線が前方の中心に寄って視野が狭くなり、前方を漫然と見ている状態だった。

検証を監修した愛知工科大学工学部の小塚一宏教授は、「通常の運転では左右やサイドミラーも見て安全確認しているが、スマホを操作すると視線はスマホ画面と前方の狭い範囲しか確認しなくなるため、信号の変化や横からの飛び出しに対処しにくくなる」と指摘している。

JAFでは、運転中のながらスマホは重大な事故につながる可能性があるとして、今後もその危険性について強く訴え、注意を呼びかけていく。

《纐纈敏也@DAYS》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 劇的に流麗! アウディ『Q3スポーツバック』新型に備えよ
  2. ポルシェデザインのタワマンは最高72億5000万円、アジア初バンコクの物件が日本発売へ
  3. 元世界王者レイニー、34年ぶりのラグナセカを特別なヤマハ『XSR900 GP』で駆け抜ける
  4. ルノー、新型SUV『ボレアル』発表…世界70か国以上に投入へ
  5. プロが教える“失敗しない”キャリパー選びと注意点~カスタムHOW TO~
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  3. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  4. トヨタや京大、全固体フッ化物イオン電池開発…従来比2倍超の容量達成
  5. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
ランキングをもっと見る