【実践! サウンドチューニング 中級編】クロスオーバー その2…フロントスピーカーとサブウーファー間の調整

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『ダイヤトーン サウンドナビ』のクロスオーバー調整画面。
『ダイヤトーン サウンドナビ』のクロスオーバー調整画面。 全 1 枚 拡大写真

カーオーディオの音の良し悪しにダイレクトに影響する、「サウンドチューニング」についてのあれこれを解説している当コーナー。現在は、「クロスオーバー調整」をテーマにお贈りしている。今週はその2回目をお届けする。

前回は、「クロスオーバー調整」とは何なのかを解説した。今週からは、具体的な操作方法の解説に入っていく。まずは、「フロントスピーカーとサブウーファー間の調整」について考察していく。

なお、これを実行できるのは、お使いのメインユニットに、「サブウーファー出力」が備えられている場合だ。これが備わっていて初めて、「フロントスピーカーとサブウーファー間のクロスオーバー調整」が可能となる。今回はその操作方法の一例を取り上げたい。まずは、“サブウーファーを使用していない場合”について考えていく。

もしも、「フロントスピーカーとサブウーファー間のクロスオーバー調整機能」が備わっているのならば、サブウーファーを導入する前でも、この機能を使うべきなのだ。どのように使うかというと、ズバリ、「ミッドウーファーをハイパスする」、という使い方である(“ハイパス”とは、上側の帯域の信号だけを通す、ことを指す。逆の言い方をすると“ローカット”だ)。

通常、ドアのスピーカーはローエンドまでの音を出している。しかしながら、100Hz以下の帯域の再生は、あまり得意ではない。とりあえず再生することはできても、音が濁ったり歪んだりしがちなのである。しかも、100Hz以下の音は、ドア内部の鉄板を共振させやすい。であるので、ドアのスピーカーにはむしろ、100Hz以下の音を積極的に鳴らさせないほうがいい場合も多いのだ。

というわけで、ローエンドの音が小さくなってしまったとして、「ミッドウーファーをハイパスする」ことで、音が良くなることが、往々にして起こるのだ。

調整方法は簡単だ。まずは“カットオフ周波数”を選ぶ。つまり、カットする境目を決める、のである。次には“スロープ”を選択する。“カットオフ周波数”より下の帯域の音の減衰率を選択するのである。

操作時には、“カットオフ周波数”はあまり上目過ぎないように心がけたい。とは言っても、そこから下がスパッとなくなるわけではないので、ビビリ音が消えにくい場合には、大胆に上目に設定することもアリだ。メドとしては、80Hzあたりでマイナス6dB/octあたりから試して、それぞれの値をいろいろと変更し、ビビリ音が消え、歪みっぽさが減り、その上で低音楽器の音もある程度聴こえるポイント探っていこう。

さて、次週も引き続き、「フロントスピーカーとサブウーファー間のクロスオーバー調整」についての解説を進めていく。お楽しみに。

【実践! サウンドチューニング】中級編 Part.2「クロスオーバー」その2「フロントスピーカーとサブウーファー間の調整」

《太田祥三》

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