13000系停止位置、虎ノ門新駅、急曲線の足音…元SMAPも想う日比谷線の今とこれから

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日比谷線の新型車13000系(右)と従来車03系
日比谷線の新型車13000系(右)と従来車03系 全 3 枚 拡大写真

「むかし日比谷線よく乗ってたよね、神谷町」 草なぎ剛と香取慎吾によるラジオ番組「ShinTsuyo POWER SPLASH」(bayfm78)の1月8日放送のトークで、香取がこんな話をしていた。その神谷町駅の前後を9日、車内から見てみると、未確認物件と小さな発見があった。

13000系の7両停車位置は“少し手前”

小さな発見は、ことし3月に日比谷線に営業運転に就く新型車両13000系の準備だ。六本木や神谷町、霞ケ関などの停止位置には、現状の8両が止まる「8」のプレートと、新たな20m級7両編成の13000系向け「7」というプレートが路盤に置かれていた。

中目黒→北千住方向(B線)の前出3駅の7両停止位置は、8両の「8」よりも2~3m手前に置いてあり、8両の前後1m付近には白線2本が共通して引いてあった。また、18m3ドア車8両が基本の日比谷線に、新たな20m4ドア車7両が入ることになり、また新たな乗車位置案内などが設置されると想われるが、新たな表示は見つからなかった。

神谷町~霞ケ関間の新駅準備は未確認

桜田通り(国道1号)と環二通り(環状2号)が交差する「虎ノ門二丁目交差点」付近に相対式ホーム2面を新設する虎ノ門新駅(仮称)の準備は、電車内からは確認できなかった。2016年2月8日、「新駅工事に着手する」とメトロやUR都市機構が伝えて、ちょうど11か月。車内から工事や準備が見えないのは、「アンダーピニング工法」という方法でつくっているからか。窓のすぐ近くを流れる壁の向こうには、もうホームが出現してたりして……。

「工事は、日比谷線の既設トンネルに影響を与えないアンダーピニング工法を採用し、列車・利用者の安全を確保しながらすすめ、2020年東京オリンピック・パラリンピック開催前の供用開始、2022年度最終完成をめざす」(同社)

直線のダッシュと急曲線の“違う走り”を

1964年開催の東京オリンピックにあわせて急いでつくったため、既存の道路の直下を開削工法で線路を敷いていった。こうした経緯から、中目黒と人形町の間には、交差点をほぼ直角に曲がるような急カーブが連続して存在する。外苑西通りと六本木通りの西麻布交差点、六本木通りと外苑東通りの六本木交差点、桜田通り(国道1号)飯倉交差点、桜田通りと内堀通りの桜田門交差点、晴海通りと新大橋通りの築地四丁目交差点、甘酒横丁交差点付近などの下で、日比谷線の電車は35km/hほどのスピードでゆっくりと急カーブを抜けていく。

こうした急カーブの連続からか、「直線はできるかぎりダッシュ」という気概を感じさせる走りを見せてくれる。たとえば、六本木から神谷町へと向かう電車に乗っていると、運転席の速度計(新CS-ATC 制限速度)は35、60、70、40(km/h)などと灯る。六本木駅のすぐ先で右へと曲がる急曲線のため、出だしは35km/hでゆっくり駅を抜けていく。こんどは飯倉交差点の手前で“左折”となり、40まで落としてゆっくり左カーブを抜ける。と、その先に神谷町駅ホームの光りが見えてくるが、ここで新CS-ATCは残り200mを残した直線で「60km/hまで加速して」と促す。残りわずか200mでも「惰性ではなく力行で」と。

新しい13000系電車は、「曲線走行時のレールと車輪から発せられる騒音を低減する」という操舵台車がつく。前出の急カーブを行く13000系は、従来車とはまた違う走りを見せてくれそう。

《レスポンス編集部》

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