HDマップ測定車の自動運転化も視野に…TomTomが独Autonomosを買収

自動車 ビジネス 企業動向
Autonomos Labs研究車両
Autonomos Labs研究車両 全 5 枚 拡大写真

1月19日、TomTomはドイツ・ベルリンに拠点を置く自動運転のスタートアップ企業Autonomosを買収したことを発表した。TomTomは今回の買収で自動運転用の高精度地図データ制作のテクノロジーがさらに強化されるとしている。また将来的には地図の測定車両自体が自動運転になっていくことも視野にあるという。買収額は公表されていない。

TomTomはオランダ・アムステルダムの企業。リアルタイム地図プラットフォームを有しており、各メーカーへの提供はもちろん、自社製品でも幅広く地図・位置情報を用いたサービスを展開している。またボッシュやエヌビディアといった企業との連携し、自動運転用の高精度地図データの制作にも注力している。

そして今回買収されたAutonomos社は、自動運転に関するソフトウェア、デジタル画像処理、そして3Dセンサー技術の開発研究を行うドイツ・ベルリンのスタートアップ企業だ。2012年にベルリン自由大学の自動運転「AutoNOMOS Labs」からスピンオフして設立された。現在の社員数は20名ほど。

TomTomのCEOで共同設立者のハロルド・ゴディン氏は「今回の買収はTomTomにとって重要な発展となる。知識の拡張だけでなく、自動運転実現のための我が社の強みを強化し続けることになる」としており、Autonomos社のCEO兼共同設立者であるTinosch Ganjineh氏も「次のレベルの自動運転をともに実現するために、世界的な地図制作企業であるTomTomに選ばれたことを誇りに思う」とコメントしている。

なお、今回の買収においては、Autonomos社の映像処理・AI技術も非常に重要視されている。同社の技術により、センサープローブデータを乗用車や商用車から取得し、高精度地図データの差分更新も可能になるという。将来的には高精度地図データ用の測定車両そのものも自動運転になっていくことが考えられる。

《宮崎 紘輔》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「本当に世に出るとは」わずか1トンの車体に800馬力V12を搭載、「超アナログ」なスーパーカーにSNS沸く
  2. スズキの人気トールワゴン『ソリオ』開発責任者が語る、「顔だけじゃない」マイナーチェンジの真価
  3. ニックネームは“赤いコスモ”、50年前に登場した2代目ロータリースポーツ【懐かしのカーカタログ】
  4. 狭い道! 制限1.7mでコンクリートブロック付き、道幅は5mあるけど?…東京都板橋区
  5. 日産の第3世代e-POWER搭載、『キャシュカイ』が無給油で英国縦断に成功
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る