【フィッシングショー2017】元パリコレデザイナーが考えた救命胴衣は? やはりファッション性を重視
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それは白地にピンク色をあしらったものと、オレンジの地に濃い茶色をあしらったもので、まるでスキーウェアのような感じだ。これが救命胴衣だとはとても思えない。しかし、この服は30のパーツから成っていて、それぞれのパーツに3mmの薄いウレタンが2枚、あるいは3枚重ねて入っているのだ。
そのため、全体的に浮力があり、自然と横になった状態で浮くことができるという。また、ストレッチ部分はスポーツ衣料向けの素材が使われているので、可動域があり、ウレタンパーツによる動きにくさを解消する構造になっている。販売は来年で、価格は約3万円の予定だ。
ただ、岩男代表がここまで来るにはいろいろなことがあったそうだ。ファッション系の専門学校を卒業後、山本寛斎氏の会社に入社。以降パリコレチーフデザイナーと活動し、6年後に退社してファッションブランドを立ち上げた。
しかし数年後、「流行に追われない、人のためになる洋服をつくりたい」とダダグラムを設立。そして、さまざまなコスチュームデザインを手がける傍ら、自分の思いをかけてつくった1つがノアだったわけだ。
今回の展示会ではこのノアのほか、ナイフを持った暴漢にも襲われても大丈夫な服「AIGIS(アイギス)」も披露した。これは特殊な繊維を使った服で、ナイフなどで切ることができない。警察の服の一部にも使用されているそうだ。ちなみにアイギスの価格は20万円だ。
《山田清志》