【新聞ウォッチ】メキシコ国境の「壁」建設命令で深まる対立---トランプ氏との会談中止、建設費に20%の輸入関税も

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メキシコ/アメリカ国境にある既存の壁(25日) (c) Getty Images
メキシコ/アメリカ国境にある既存の壁(25日) (c) Getty Images 全 2 枚 拡大写真

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2017年1月27日付

●国境の壁見切り発車、トランプ氏建設命令(読売・3面)

●NY株初の2万ドル、日本も株高期待と不安,輸出企業上昇、ドル安誘導警戒(読売・9面)

●三菱自に課徴金、4.8億円、燃費不正日産も処分、消費者庁命令へ(朝日・1面)

●ホンダ、EV開発に注力、燃料電池車の普及進まず(朝日・8面)

●政府、2国間交渉検討、米TPP離脱念頭(毎日・1面)

●始動トランプの米国、「フォードは裏切り者」(日経・2面)

●成田空港、昨年の国際線客数、外国人が日本人上回る(日経・5面)

●トランプ氏「閉鎖的」と主張するが、輸入車、日本で好調(日経・11面)

●小型電動トラック投入、三菱ふそう(日経・12面)

ひとくちコメント

米国とメキシコとの間での対立が泥仕合の様相を呈してきた。トランプ米大統領が、選挙公約の柱に掲げた不法移民取り締まりを強化するために、メキシコ国境沿いに「壁」の建設計画を進める大統領令に署名したことを受け、メキシコのエンリケ・ペニャニエト大統領は、来週に予定されていたトランプ大統領との会談を中止すると発表した。

さらに、トランプ氏は瀬戸際戦術をとり、2国間関係が悪化すればメキシコの方が失うものが大きいと示唆。メキシコとの国境沿いに建設する壁の費用を捻出するためにメキシコからの輸入品すべてに新たに20%の関税をかける意向を明らかにしたという。

きょうの各紙も「国境の壁見切り発車」(読売)などと、米国とメキシコ国境沿いの壁建設計画が実現に向けて動き出したことを報じている。

ただ、最大の課題は建設費用。国境の全長は約3145km。建設費は2兆8000億円との試算もある。メキシコは強く反発、壁の建設費用を支払わない姿勢を貫いており、両国の対立は深まるばかりだ。

仮に、メキシコからの輸入品に20%の関税をかけることになれば、米国向けにメキシコで生産する日本車にも大きな影響を与えることになる。ニューヨーク株式市場で、ダウ平均株価が初めて2万ドルの大台を突破したことを好感し、26日の東京株式市場も大幅高となった。

ただし、個別銘柄をみると、自動車関連では、トヨタや日産、ホンダなどは小幅上昇にとどまっていたが、米国市場で乗用車を販売していないスズキは高値を更新。半面、米国からメキシコに生産拠点を移したマツダは下落した。トランプ氏の政策が明らかになるにつれて、株価でも日本車メーカーの明暗が分かれる。

《福田俊之》

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