京福電気鉄道は1月30日、旅客運賃の上限変更認可を国土交通省近畿運輸局長に申請した。普通運賃を値上げする一方、定期運賃は均一制に移行する。
同社が今回申請したのは、嵐山本線・北野線(嵐電)の上限運賃の変更。普通運賃の上限は大人220円・子供110円になる。大人は10円の値上げだが、子供は現行運賃を据え置く。
一方、現在は距離に応じて金額を変えている定期運賃の上限は、普通運賃と同じ均一制に移行。大人・1カ月の場合、通勤定期は7500円、通学定期は4000円になる。通勤定期は1~3kmの区間で値上げされるが、4~9kmは値下げ。通学定期は1km区間が値上げ、2km区間が据置きで、3~9km区間は値下げされる。
京福電鉄は2015年4月にも嵐電の普通運賃を値上げしている。同社によると、定期的な利用者は減少傾向が続いており、その一方で人件費や工事費などが増加している。このため「現行運賃では収支改善を図ることが困難」という。また、今後5年間の設備投資計画で駅のバリアフリー化や旅客サービス設備の改善を集中的に進めることから、経営安定化に向けた収支改善の一環として運賃の変更を申請した。
認可された場合、京福電鉄は4月1日に運賃改定を実施する予定。上限運賃をそのまま実施運賃として適用する方針だ。