【スズキ ソリオ ハイブリッド 試乗】ちょうどいいレベルのHV化に納得…諸星陽一

試乗記 国産車
スズキ ソリオ ハイブリッドSZ
スズキ ソリオ ハイブリッドSZ 全 7 枚 拡大写真

スズキがついにフルハイブリッド化したモデルを発売した。ベースは小型車の『ソリオ』&『ソリオバンディット』。

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スズキのハイブリッド化は大げさなものにならなかった。基本は「ソリオ マイルドハイブリッド」のトランスミッションをASG(クラッチ付きMTベースのオートモード付き2ペダルAT)に変更。MGUと呼ばれる駆動用モーターを組み合わせたもの。MGUはASGとはつながっておらず、別の減速機を介してアクスルに直接つながっている。駆動用のバッテリーはリチウムイオンで電圧は100V。搭載位置は後方ラゲッジルーム下で、パッケージング対する影響はほとんどない。

多くのハイブリッド車は発進はモーターのみで行うことが多いが、ソリオハイブリッドの場合はモーター+エンジンとなる。ただし、エコモードで走行用バッテリーが充電されている場合は、アクセルペダルを踏み込まないクリープ状態の場合に限ってモーター走行が可能。ちょっと油断してアクセルペダルを踏むと、エンジンはすぐに始動する。エンジンの始動はマイルドハイブリッド同様にISG(エンジン始動機構を備えるオルタネーター)が行うので、ノイズは少なく快適だ。

モーターのみでの走行(EVモード)となるのは60km/h以下の定常走行のとき。試乗時はたまにEVモードになるという印象だった。バッテリーの容量も少なく、発生トルクも低めなのでエンジン停止の条件がなかなか揃いづらいのかもしれない。しかしEV走行時のスムーズで静かな印象はやはり気持ちのいいものだ。

じつはソリオハイブリッドの魅力は、EV走行ではない。ソリオハイブリッドの最大の魅力はASGとのマッチングのよさだ。AGSは一般的なMTを自動制御している。変速時は機械がクラッチを切って変速するので、その際は当然駆動力が途切れる。その途切れた駆動力をカバーするのがハイブリッド機構のモーターであるMGUの役割。MGUをAGS側に入れず、独立してアクスルとつなげたので可能となったワザだ。

一般的な速度域でのゆるやかな加速では、AGSの変速ショックはほとんど感じない。アクセルを床まで踏み込むような強い加速のときは、多少ギクシャク感が出るが、人間がやるよりはおだやかな印象。強い加速のときはドライバーも構えるのでさほど気にならない。

ソリオハイブリッドの価格は191万7000円~212万2200円。ソリオバンディットハイブリッドが204万6600~210万6000円。クラスを考えるとちょっと高めだが、その内容は濃い。ある意味、乗っていると意外とかしこく見えてしまいそうなのが、ソリオハイブリッドという印象だ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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