【ボルボ V90 試乗】スタイリングのためのワゴンボディ、だが使い勝手は上々…諸星陽一

試乗記 輸入車
ボルボ V90 T6 インスクリプション
ボルボ V90 T6 インスクリプション 全 8 枚 拡大写真

ボルボの新プラットフォーム「SPA」を採用した第二弾モデル『S90』『V90』『V90クロスカントリー』のなかで、標準タイプのワゴンボディを持つモデルがV90。

【画像全8枚】

試乗車は「T6」というグレードで、2リットル直列4気筒のエンジンにスーパーチャージャーとターボを組み合わせ、320馬力の最高出力、400Nmの最大トルクを獲得。性格の異なる過給器2つを組み合わせることで低回転からフラットなトルク特性を実現している。

ドライブモードと呼ばれる特性切り替えスイッチが装備され、アクセル操作に対するエンジンのピックアップやパワステのアシスト量などをエコ、コンフォート、ダイナミックの3段階に調整できる。もっともダイナミックを選んだ際にはかなり過激になる。

試乗したV90はリヤサスペションにオプションのエアサスが装着されていた。リヤだけがエアサスとなるのは荷物の搭載などにより車高が変わった際のレベリングを考えてのものだが、標準サスよりも乗り心地などの面で性能が高い。ノーマルサスの剛性感を保ちながら、さらに懐の深い乗り心地を確保している印象だ。

V90はワゴンというスタイリングを採用しながらも、ラゲッジユーティリティを追求することはなかった。かつて「空飛ぶレンガ」と呼ばれたモデルも存在したFR時代のボルボエステートは、四角く切り立ったボディを採用し、徹底的にユーティリティを追求したが、新型V90はユーティリティよりもデザインを重視した。

それを象徴するのが、ボルボのデザイナーであるジョナサン・ディズリー氏が語った「このエステートは冷蔵庫は積めない。いったいこの美しいエステートに冷蔵庫を積もうという人がどれだけいるのか? 冷蔵庫を買いに行ったら配送してもらえばいいのだ」という言葉。

スタイリングのためのワゴンであることを宣言したかのようなV90だが、じつは使い勝手はかなりいい。リヤシートは6対4分割で電動前倒が機構付き。ラゲッジカバー、リヤヘッドレストも電動で動作する。ラゲッジフロアにはグロサリーバッグ・ホルダーと呼ばれるパーツがつく。これは買い物袋などを固定しやすくするもので、広いラゲッジルームでも小物を安定させることが可能。ラゲッジ容量は最小で560リットル、最大で1526リットルで、『V70』よりは少し減るが十分な量。さらに容量が欲しければ『XC90』がある…とは前出のジョナサン・ディズリー氏の言葉だ。

試乗グレードはT60のインスクリプションという最上級モデルで、車両本体価格は799万円。電動サンルーフ(20万6000円)、バウワース&ウィルキンスのプレミアムオーディオ(45万円)、電子制御リヤサスペンション(20万円)のオプションが付き、884万6000円の価格。オススメ度の★の数はライバルと比べた際の相対評価のもの。絶対評価なら4つとしたい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

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